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岸本和彦による目黒の住宅「House-H」

岸本和彦 (Kazuhiko Kishimoto / acaa) による目黒区の住宅「House-H」のオープンハウスに行ってきました。

 敷地面積84m2、延床面積72m2、木造2階建て。旗竿敷地の入り口にモミジが植わり、その先に細いアプローチ。

 アプローチがそのまま垂直に立ち上がったようにも見える吹き抜け空間に変わる。L字型の腰掛けが伸び、その端に家型の郵便受け(兼呼び鈴)。何かありそうだと期待させる。

 ポーチは全体が6段の階段になっていた。下足入れは階段脇なので半屋外ということになる。

見上げたところ。

 アプローチはそのまま左に折れ中庭へと連続する。腰掛けもそのまま奥に続く。 

 玄関を入ると幅1.2mを保ったまま階段、床、階段、床の、 "間"と共に台形断面の空間が上へ奥へ向かって収束していく。

 壁面にはテーパーを取った窓と収納。

 1.5階にはキッチン。

 向かい側には "食事の間"と呼ぶダイニングスペース。

 中に入ると屋外に出たかのような感じになる。 

 二面がガラス張りで中庭に浮いたダイニングだ。
左の小窓を開けるとサッシュのガラス窓が現れる。南側だが隣は駐車場なので将来的にどうなるか分からないことから閉じ気味にした。

 屋外に出た雰囲気を生んでいる要因の一つは、この鎧張りが外から中へ連続しているからだ。

 さらに上がって2階へ。

 2階には "ソファの間"と呼ばれる高さが1.8mで4畳程の広さの空間。

 そこからは中庭やダイニングを見下ろすことができる。右奥の壁にテレビを据える。

 2階から玄関方向を見る。

 もう一つの2階に座っているのは施主の奥さま。「小さな敷地でしたがこんなに表情豊かな家を設計して頂いて感動しています!」

 そのもう一つの2階にはロフトとも思える低くわずか2畳の間が設けられている。


 地下へ、と思ったが玄関へ6段上がって、また同じだけ降りるので1階へ、ということになる。階段下が収納、水回り、寝室、突き当たりにトイレ。

 浴室から。浴槽は小さめだが中庭に大きく面している。外壁の下にある開口は曇りガラス。採光や通気には大切だ。 

 寝室からは冒頭の玄関アプローチまで望める。 

 見上げると "食事の間" が見える。

玄関前はご覧のように集いの空間になるわけだ。見学に来ていた川口通正さんもしばし寛いでいた。
岸本和彦さんは、「旗竿なので実質20坪の敷地に建つ狭小住宅です。敷地に沿って立ち上げたアウトラインを半分に割り、中庭的なものを挿入。中庭に向かって突き出す3つ居場所はとてもコンパクトですが、光のコントラストと目線の違い、竹のスクリーン効果によって部分と全体の両義性を実現し、置かれる家具に対する適正な空間スケールと、伸びやかな全体性を感じることが出来ます。移ろう光と陰、コンパクトで開放的な住空間の可能性を感じて頂けると思います。」


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「5組の建築家と考える "新しい境界"とエクステリアデザイン」展

千葉学、トラフ建築設計事務所、永山祐子、納谷建築設計事務所、マウントフジアーキテクツスタジオが出展する「5組の建築家と考える "新しい境界"とエクステリアデザイン」展に行ってきました。
10月21日〜23日まで六本木のAXISで開催される。

 SACLAB(サクラボ)とはSankyo Alumi Creative Laboratory。2013年春からスタートした三協アルミが建築家と共に新しい住空間を考えるラボラトリー。

 「まずは日本の建築界を牽引する5組の建築家と共に "新しい境界"とエクステリアデザインについて考察していく」という。

 5組の建築家それぞれが捉えた "境界"についての分析や、新しい概念の考察と構築、そして新しいデザインを、模型やイメージ、テキストなどを使って展示されている。
(※プロトタイプのモックアップは写真でお見せできないのでぼかしを入れてあります、ご了承下さい。また会場は撮影禁止ですが特別な許可を得て撮影してあります。)




 'Kaede'と 'momi'/納谷建築設計事務所
有機的なモチーフをデフォルメしたフェンス。


 'RING RING'/千葉学。
住んでいる人が関わることで出来上がるフェンス。


 '-2.6℃'/マウントフジアーキテクツスタジオ
多孔質の保水材料(発泡アルミ等)を用いた蒸散効果によって周囲の温度を低減するフェンス。

seto

 'airblock'/トラフ建築設計事務所
見通しを遮断するフェンスとオープン外構の中間に存在するフェンス。



 'mermaid'と 'Flower block' /永山祐子
伝統的なテキスタイルデザインから構築したデザインフェンス。境界に立つ塀自体が小さな庭のような演出のフェンス。


永山さんの進行中の店舗兼住宅は11月竣工予定。 
 
【5組の建築家と考える "新しい境界"とエクステリアデザイン】展
日時:2013年10月21日~10月23日
場所:AXIS シンポジア
詳細:www.axisinc.co.jp/building/eventdetail/268

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ギャラリー・間「ARCHITECTURE FOR DOGS - 犬のための建築展」レポート

10月25日よりTOTOギャラリー間ではじまる「ARCHITECTURE FOR DOGS - 犬のための建築展」の内覧会に行ってきました。
参加するのはアトリエ・ワン、伊東豊雄、M V R D V、隈研吾、コンスタンチン・グルチッチ、妹島和世、トラフ建築設計事務所、内藤廣、坂茂、藤本壮介、ライザー+ウメモト 、原デザイン研究所、原研哉。

 今回の企画について原研哉さんは、 「犬のための建築は動物の建築ではありません。地球に住むほとんど誰もが犬のことをよく知っている普遍的なプラットフォームです–」


 「 人間は人間の尺度で環境をつくってきました。人間の傍らにたたずむ犬たちを見ていると何か新たな建築の可能性を感じます。もしも犬の尺度で環境を仮想するとしたらそれはどんなものだろうかと。10年以上前から考えていたことですが、これをネット上に立ち上げてみることに興味がわきました。」


 展覧会は2012年末のマイアミ、今年6月のロングビーチを巡回しての3回目。 


 設計条件は「DIYできること」


 そのためここに展示されている作品は全てwebサイトで設計図がダウンロードでき、作り方のアニメーションも用意されている。実際に作った家の画像や自分で考えた家を投稿も出来るインタラクティブな展覧会だ。 http://architecturefordogs.com


 ライザー+ウメモト×チワワ


 妹島和世×ビションフリーゼ


 コンスタンチン・グルチッチ ×トイプードル


 藤本壮介×ボストンテリア
半自然の存在である犬が家の中にいる。犬の家も屋外のような屋内であるような、その家に人間が小物を置いたり、犬がお気に入りの物を置いたりインタラクティブな関係をもたせた。後に構想したサーペンタインギャラリーのパビリオンはこの家のコンセプトとは無縁ではないそうだ。


  原デザイン研究所(三澤遙)×ジャパニーズテリア
紙一枚だけを折り曲げ紐で吊す。大工道具は必要なく文房具だけで作れる。


 MVRDV×ビーグル
出来るだけクラシックな形の犬の家にした。それをカーブさせることで揺れ、犬からの視線、人からの視線が変化する。


 原研哉×ティーカッププードル 
いつも下から人を見上げる犬、階段を上がることで人の目線に近いところに寄ってこれる。犬と人のスケールを調整する装置。 


 トラフ建築設計事務所 ×ジャックラッセルテリア
飼い主の臭いが付いた服が大好きな犬。フレームに服を着せて犬と世界で一つの関係性が出来上がる。DIYを重視しパーツと工程を極力減らした。左のようにキット販売も始まり工具を使わずに簡単に組み上げることが出来る。


 坂茂×パピヨン


 伊東豊雄×柴犬
歩行が困難になった犬のため。


 内藤廣×スピッツ 
熱がこもりやすいスピッツ。アルミパイプで放熱性を良くした。


 アトリエ・ワン×ダックスフンド 
ダックスフンドは階段の上り下りでヘルニアになりやすいことからスロープにした。登ることで人の目線に近づけ、人も寝椅子のように使うことで犬に目線を下げられる。積み上げたり、横に並べたり展開できる。


 隈研吾×パグ
これを作るのは大変そうだ...


 4階展示室では本展にて初公開の原さんの作品 'D-TUNNEL'をコンセプトは同じで、様々に展開したものが並ぶ。


 素材を変えてみたり、人が使える機能を持たせたりと。



 犬と共存した設計を進めると新しい発見や可能性がある。


 展示室の奥には「犬のための建築を設計してください。」と誰もがアイデアを描けるコーナーが設けてある。これがまたネットに上げられ世界中に届けられるわけだ。


記者会見にて左から原研哉、Elien Deceuninck / MVRDV、John Hall / Imprint Venture Lab、藤本壮介、鈴野浩一・禿真哉 / トラフ建築設計事務所、塚本由晴 / アトリエ・ワンの各氏。 「展覧会、ネット、書籍の三位一体となった企画。新しいメディアを作ったのではと思っています。」と原さん。

【ARCHITECTURE FOR DOGS - 犬のための建築展】
会期:2013年10月25日〜12月21日
場所:TOTOギャラリー・間
詳細:www.toto.co.jp/gallerma/ex131025/index.htm

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21_21 DESIGN SIGHT「日本のデザインミュージアム実現にむけて展」レポート

10月25日より21_21 DESIGN SIGHTで始まる「日本のデザインミュージアム実現にむけて展」の内覧会に行ってきました。 (Toward a Design Museum Japan)

 10年前三宅一生が朝日新聞へ寄稿した記事。「美術やデザイン行政の無策ぶりに、企業が文化事業から後退し、そして明日に希望を持てない若者たちの姿に端的に表れている。創造のエネルギーは国を活気付け、豊かにする。世界の主要都市にデザインミュージアムは存在するが、世界に誇るデザインの宝庫日本にそれがない。先人たちが遺した素晴らしいデザインを保存・紹介し未来に向けて同時代の動向も示すデザインミュージアムをつくろう。」


 それから4年、三宅一生の思いを実現させる第一歩、デザインとは何なのかデザインと社会の関係を問うという位置づけで2007年に21_21 DESIGN SIGHTは開館した。
本展は、ここで開催された23の展覧会やイベントを再構築し、日本のデザインミュージアム実現に向けて求められることを問う展覧会だ。



安藤忠雄によって設計された21_21の模型。建設の悪戦苦闘ぶりがわかる写真と共に。


 多彩な海外のデザインミュージアムと個性的なコレクションを持つ日本の美術館・博物館の事例を映像で紹介するコーナー。


 本展はこれまで21_21で開催してきた23の展覧会が4つの軸に沿って再構築されている。


 ギャラリー1では、【CREATING】個の創造力の深化を示す〈デザイン/アート/スピリット〉の系
「すぐれた表現者は、自らが源流とするものを、時空を超えて目の前にあるかのように語る。」三宅一生が深く交流してきた表現者の系譜を5つ紹介。



 2009年 'U-Tsu-Wa/うつわ ― ルーシー・リィー、ジェニファー・リー、エルンスト・ガンペール 展'


 2010年 'クリストとジャンヌ=クロード展'


 2011年 '倉俣史朗とエットレ・ソットサス展'


 倉俣史朗の傑作、'ミス・ブランチ'にまた会える。


 2011年 'アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue 展'


 2012年 '田中一光とデザインの前後左右 展'


 ギャラリー2では、左から3列に以下の3つの軸で並んでいる。
【LINKING】地域を世界につなぐ〈東北/祈り/ユーモア〉の系
【MAKING】デザインを駆動させる〈素材/技術/革新〉の系
【FINDING】身近な題材から世界を捉える〈モノ/コト/仕組み〉の系





 深澤直人さん。2009年 'THE OUTLINE 見えていない輪郭 展'の前で。
「すでにデザインミュージアムはいつ姿を現すのか?という共有された "暗黙の予測"がある。これまで21_21で開催してきたいくつもの展覧会はその助走のようなものです。」




 佐藤卓さん。2013年 'デザインあ展"は全展覧会最多の22万人の来場者があった。
「21_21の根っこには "デザインミュージアムをつくろう"という考えがある。本展は第0回という位置づけです。皆さんの力を結集して今後も回数を重ねて実際の実現に向けて準備していきたい。」





内覧の解説は森山明子さんが行った。

展覧会のチラシ、ポスターは吹き出しをモチーフにデザインされている。ここに、皆と意見交換する機会にしたいという強い想いが込められている。

【日本のデザインミュージアム実現にむけて展】
会期:2013年10月25日〜2014年2月9日
場所:21_21 DESIGN SIGHT
詳細:www.2121designsight.jp/program/design_museum_japan/

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外苑前で開催の新しいデザインイベント Any Tokyo 2013

秋のデザインイベントに新しく加わった Any Tokyo 2013 に行ってきました。場所は神宮外苑入り口の隣にある青山CI PLAZA。

蛍光オレンジが目を引く会場。


Any Tokyoは、「さまざまなデザインやアイデアのその先にある暮らしのことを想像します。誰かの為、何かの為に、モノやコトを創る人々と、そのデザインやアイデア。Any Tokyoはそんな、これからのデザインやアイデアが一堂に会するデザインイベント。」


参加デザイナーは、ダニエル・ウィドリッグ、エマニュエル・ムホー、柴田文江×酒井産業、h220430、鳴川肇、村山誠、マティアッツィ、マックス・グナワン、平川紀道、アウトオブストック、ノザイナー、パブロ・パルド&ダナ・キャナム、高橋良爾+田中章愛、トラフ建築設計事務所、イヴ・ベアールの15組


'キネシス'ダニエル・ウィドリッグ




'sparkling bubbles' エマニュエル・ムホー × コカ・コーラ Heritage Glass








'Lumiosf' マックス・グナワン
'CLAMP'パブロ・パルド&ダナ・キャナム

'CLAMP'


'レイヤードウッド'柴田文江×酒井産業


'青の重' アウトオブストック



'Design for craftsmanship' NOSIGNER


'コロロワゴン'トラフ建築設計事務所


'Minamo'高橋良爾 + 田中章愛


'Unusual chai', 'Thin chair' h220430


'テンセグリティー・テーブル', 'テンセグリティー・ツリー'鳴川肇



 【Any Tokyo 2013】
会期:2013年10月25日~11月4日
場所:青山CI PLAZA 2F
詳細:http://anytokyo.com/2013/


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「TOKYO DESIGNERS WEEK 2013」レポート


東京・明治神宮外苑をメイン会場に「TOKYO DESIGNERS WEEK」が開幕。今年28年目を迎え、デザイン・アート・ミュージックの3本柱で過去最多の20のコンテンツが用意されているという。

 今年のテーマは「CREATIVE fes」。デザイン展示会からデザインフェスと進化し、デザインやアートの業界関係者だけでなく、子どもから大人まで楽しみながらデザインやアートに触れることが出来るイベントという位置づけだ。


  
 'docomo EXPERIENCE' by NTT docomo


 ドコモの新端末と、新ホームアプリ 'docomo LIVE UX'のコンセプトを最新技術で体感できるインタラクティブ作品。


 'LEXUS DESIGN AMAZING 2013 TOKYO' by LEXUS


日本初公開の平田晃久氏によるインスタレーション 'amazing flow'。



 'TOTO NEOREST × 4 CREATORS' 
4クリエイターはトラフ建築設計事務所、橋田規子、野老朝雄、ミヤケマイ。




 'Bordbar'。飛行機内で使用されるカートをモチーフにデザインされたオリジナルインテリアカート。ドイツBordar社のもので日本初上陸。イベント期間のみ1台18万円の特別価格とのこと。


こちらは本物のカートを使ったモデル。


 JDN(Japan Design Net)のブース。「デザインのお仕事」や「登竜門」でお馴染みのデザイン・クリエイティブ情報サイト。求人情報もあり、ウェブサイトから情報が飛び出してきたかのような構成。大変だったという特徴的なブースの設営方法はJDNサイトでチェック >>


 JDNを運営するブレーンも紹介されている。


 ブースは掲示板としても機能しており、来場者が様々な情報を貼り付けることができる。(world-architects.comのカードも貼ってみた)


 'TOSHIBA × GLAMOROUS co.ltd.'。 森田恭通によるLEDを使った巨大なシャンデリアはゆっくりと光の色が変わり、太陽が昇ってから暗くなる迄、1日の様々な明かりとその流れを表現。


 ガーゼ生地で出来ている。


'Next Lighter Design 2013 / 日本喫煙具協会'。未来のライターの可能性に挑むプロジェクト。
'Tanohi / たのひー' by 柴田文江。10個の穴から同事に火が出る。花火や誕生日会など複数で火を使うシーンを想定したライター。


 'Lighters On The Cloud / 雲の上のライター' by 清水久和。3つの火力はそれぞれ異なり、緑色のものが火力が強く、真ん中のピンクは普通、水色はチャッカマンのように点く。

台座に置くことでキャンドルのようにインテリアとして楽しむことが出来る。安全性を考慮し、ダイヤルで暗証番号を入れるロック機能付き。



 'CV-hole' by テルミック/ギャラクシアジャパン。

お立ち台のようなところにあがると、足下と天井にこのようなホール(CV-hole)が出現。


 JTによるスモーキングエリア。'SMOKELESS AREA SMOKING AREA' by 天野譲滋×谷尻誠×川島小鳥


 エキスパンドメタルを使った光溢れるスペース。


 'School Exhition'


 '未来の記憶' by 首都大学東京システムデザイン学部。「かげ」の移ろいを感じる為の四畳半の空間だ。


'Cubic Cloud' by 早稲田大学。森の中に落ちていた木の枝を積み上げたインスタレーション。白いクッションの上で話したり、子供が木の枝を触ってみたりと様々なコミュニケーションが生まれる。


 'ゆれる輪郭' by 工学院大学。のぼり生地のテトロンポンジを約13,000本使った光も風も通すやわらかい建築。


 中に入ると・・・妙に落ち着く。


 'PARADISE' by 日本大学。鍵盤を叩くと15000個のスーパーボールが弾け飛ぶ。


 'コンテナ展'


 'CREATIVE FES × TOYO INK'。参加型のブースで、来場者は次々とステッカーを貼っていく。


'3M'。ポストイットや光ファイバーをつかったインスタレーション。

 '東京メイカー 毛利宣裕'。4種類の家庭用3Dプリンターを持っている氏ならではの様々な実験が面白い。


 NOBUレストランで実際に使用されている食器と、プリンターで作られた食器を比べているコーナー。


'ROUGH EXHIBITION'。プロダクト、インテリア、建築、グラフィックなどあらゆるジャンルのトップクリエイターのラフスケッチが展示されている。


 'ファブリックスケッチ' by  隈研吾。カーテン、パーティションなど実寸で素材感や動き等をスタディするという「スケッチ」。


 今回のTDW2013会場デザインを担当した長谷川喜美のパネル。シンボルの球体はピンクの太陽。


 'ヤングクリエイター展'にて。
ケーキ?と思ったものは、ポルトガルのCarlos Alves / Ludovico Design studioによる 'fruit on top'という作品。デザイナー自身幼いころから糖尿病で本物のケーキは食べることはできなかったそう。この比喩的なケーキの器に食材を置き、コントロールしながら健康的に食べることを学べる。


 'designboom mart'も盛況。


【TOKYO DESIGNERS WEEK 2013】
会期:2013年10月26日~11月4日
場所:明治神宮外苑絵画館前(中央会場)、都内サテライト会場
詳細:www.tdwa.com

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「新国立競技場に関する要望書」を提出へ

10月11日に行われた「新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える」のシンポジウムの最後に、「要望書をいつ誰がどのように出すかを検討する」と締めくくったが、その後の動きと記者会見の予定が発表された。
(以下リリースより全文)

====================
かねてより準備を進めて参りました「新国立競技場に関する要望書」提出日程が下記のように決まりましたのでお知らせいたします。
11月7日(木曜日)午後に、文部科学大臣宛ならびに東京都知事宛の要望書及び意見書を提出いたします。
その後午後4時15分より文部科学省記者クラブ(文部科学記者会)にて、代表者槇文彦他が記者会見を行う予定です。
なお独立行政法人日本スポーツ振興センター理事長宛の要望書及び意見書につきましては先方のご都合により11月8日(金曜日)午後に提出の予定です。

「新国立競技場に関する要望書」発起人一同
事務局 大野秀敏
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現在の国立競技場


筆者の想像による完成予想図

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「永山祐子展 建築から始まる未来」レポート

11月6日から表参道GYRE内、EYE OF GYREで始まる「永山祐子展 建築から始まる未来」に行ってきました。

 今年の夏、瀬戸内海に浮かぶ豊島にオープンした豊島横尾館と、宇和島の木屋旅館で行われたアートイベント「AT ART UWAJIMA 2013」を中心に「建築×アート×地域」をテーマにした展覧会。


 模型を中心に大型の画像と映像が囲んでいる。


 今年開館した '豊島横尾館'。3棟からなる古民家をリノベーション。横尾忠則の作品と建築が一体となる空間で、非日常と日常空間が隣り合う。


 反射面として様々な表情を生むガラスを多用。


 特殊な赤いガラスを使った赤いモノクロームの空間は色彩情報を無くし、展示される平面作品にのみ色彩が現れている。

Image may be NSFW.
Clik here to view.

 会場には赤いガラスのサンプルが置いてある。透かして見ると "かなり赤い"。


壁一面に美術館の中を回遊する映像が流れる。実際にその場にいるようなスケール感で投影されているので、腰掛けの辺りで見るとちょうど良い。 


 もう一つの模型は2012年リノベーションした '木屋旅館'。1日に1組の客だけが泊まれ、その空間全てを堪能できる。 2階の床が透明アクリルになっている部屋や、司馬遼太郎が籠もった部屋などもある。


 「AT ART UWAJIMA 2013」の期間中にアーティストの束芋や、漫画家のほしよりこ とコラボした映像作品を紹介。


 ほしさんが作った物語をもとに、束芋さんが映像に仕上げたそうだ。壁には物語と挿絵が展示。


 まとめて1冊になったものが販売もされている。


 この部屋の奥には同じく「AT ART UWAJIMA 2013」で宇和島の商店街、宇和島きさいやロードで行われた展示の様子を紹介。


 さらに奥に赤い部屋。


 '理想の街を作りましょう'と題された観覧者が参加できるコーナーだ。


 建物型の発泡材に自由に絵や言葉を書き込み...


 架空の敷地に設置していく。


時折赤い照明に切り替わると、赤やオレンジで描いた絵は見えなくなる。


 赤い部屋は表参道側に面しており、このように見える。



永山祐子さん。もうすぐ臨月を迎えるお腹と一緒に。
「実物大に見える映像を使い、作品の中を歩き、変わりゆく視線を感じて戴ける体感的な展覧会にしました。赤い部屋では七夕の短冊に願い事を書くような感じで自由に表現して下さい。」

【永山祐子展 建築から始まる未来】
会期:2013年11月6日~11月24日
場所:表参道GYRE 3F、EYE OF GYRE
詳細:www.yukonagayama.co.jp/exhibition.html



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文部科学大臣、都知事らに提出された「新国立競技場に関する要望書」の全文

本日11月7日「新国立競技場に関する要望書」発起人らによってその要望書が、下村博文 文部科学大臣及び、猪瀬直樹 東京都知事に提出された。また11月8日には日本スポーツ振興センター河野一郎 理事長に提出される。要望書3通の内容は宛名以外同じ。
また要望書附属資料として新国立競技場計画に対する見解」も合わせて以下全文を紹介します。


==================================
新国立競技場に関する要望書

文部科学大臣、東京オリンピック・パラリンピック担当大臣
下村博文殿
 
この度は、二〇二〇年のオリンピック開催地として東京が選出されましたことは、多くの国民の喜びとするところであり、貴職を始めとする関係各位の御努力の成果であると、深い敬意を表するところであります。
しかしながら、主会場に予定されております新国立競技場は、同程度の収容力をもつ過去のロンドン、アテネ、シドニー大会での主会場の3倍から2倍の延べ床面積で計画されている一方、当該敷地は狭く、この過大な計画が進行した場合には以下の三点が憂慮されます。

一.都市景観上の懸念
二.安全上の懸念
三.維持管理費用に関する懸念

外苑の森の新国立競技場が、二〇二〇年東京オリンピック終了後も、今後末永く国民ならびに東京都民から親しまれ続け、将来の世代からも賞賛されるためにも、早急に計画条件を根本から見直されることが必要であり、その際に次の事項をご考慮頂きたく要望する次第です。

要望一 外苑の環境と調和する施設規模と形態
東京都心における本敷地並びに敷地周辺の歴史とその意味を十分尊重して、イベント時の安全性の確保に留意しつつ、本施設がそれと調和した計画となることを要望します。

要望二 成熟時代に相応しい計画内容
日本は成熟社会を迎え、少子化と高齢化に進行します。この現実を見据え、五〇年後にも納得できる内容をもった施設の計画を策定されることを要望します。

要望三 説明責任
本プロジェクトの行く末に多くの国民が強い関心を抱いています。計画内容が決定された時点において、それに至る経緯と計画内容の詳細を公表して戴くことを要望します。これは、このような重要な公共施設の設置者の市民社会に対する義務であるという認識に基づいています。

以上、貴職のご英断を期待するところであります。

二千十三年十一月七日


要望書発起人
槇文彦/建築家(代表)
赤坂憲雄/民俗学・学習院大学教授
芦原太郎/建築家             
大野秀敏/建築家・東京大学教授
隈研吾/建築家・東京大学教授     
後藤春彦/都市計画学・早稲田大学教授
小林陽太郎/国際大学理事長
斎藤公男/構造家、日本大学名誉教授
篠原修/土木設計家、東京大学名誉教授
陣内秀信/建築史学・法政大学教授
高階秀爾/美術史学・東京大学名誉教授
中沢新一/評論家・多摩美術大学教授
御厨貴/政治学・東京大学名誉教授
中村勉/建築家・ものつくり大学名誉教授
原広司/建築家・東京大学名誉教授
藤森照信/建築史学・工学院大学教授
古市徹雄/建築家・千葉工業大学教授
松隈洋/建築史学・京都工芸繊維大学教授
三井所清典/建築家・芝浦工業大学名誉教授
宮城俊作/造園家・奈良女子大学教授
宮台真司/社会学者・首都大学東京教授
元倉眞琴/建築家・東京藝術大学教授
山本圭介/建築家・東京電機大学教授
山本理顕/建築家
吉見俊哉/社会学・東京大学教授


事務局   大野秀敏
東京大学大学院新領域創成科学研究科  社会文化環境学専攻
277-8563 千葉県柏市柏の葉五--五環境棟


賛同者名簿
青木淳/建築家、五十嵐太郎/評論家・東北大学教授、池田靖史/建築家・慶応大学教授、池原義郎/建築家・日本芸術院会員、伊藤滋/都市計画学・早稲田大学特命教授、伊東豊雄/建築家、乾久美子/建築家・東京藝術大学准教授、植田実/評論家、宇野求/建築家・東京理科大学教授、岡部明子/建築家・千葉大学教授、小沢明/建築家・東北芸術工科大学名誉教授、片木篤/建築史学・名古屋大学教授、加藤耕一/建築史学・東京大学准教授、川向正人/建築史家・東京理科大学教授、神田順/建築構造学・日本大学教授、岸和郎/建築家・京都大学教授、北川原温/建築家・東京藝術大学教授、北山恒/建築家・横浜国立大学教授、工藤和美/建築家・東洋大学教授、国広ジョージ/建築家・国士舘大学教授、倉方俊輔/都市計画学・大阪市立大学教授、栗生明/建築家・千葉大学名誉教授、小泉雅生/建築家・首都大学東京教授、香山壽夫/建築家・東京大学名誉教授、小嶋一浩/建築家・横浜国立大学教授、小林博人/建築家・慶応大学教授、小林正美/建築家・明治大学教授、坂本一成/建築家・東京工業大学名誉教授、佐々木睦朗/建築構造家、法政大学教授、澤岡清秀/建築家・工学院大学教授、鈴木了二/建築家・早稲田大学教授、妹島和世/建築家、曽我部昌史/建築家・神奈川大学教授、曽根幸一/建築・都市計画家、高谷時彦/建築家・東北公益文科大学教授、高橋靗一/建築家、竹山聖/建築家・京都大学准教授、谷口元/建築家・名古屋大学特任教授、谷口吉生/建築家・日本芸術院会員、多羅尾直子/建築家、團紀彦/建築家、千葉学/建築家・東京大学教授、塚本由晴/建築家・東京工業大学准教授、月尾嘉男/東京大学名誉教授、手塚貴晴/建築家・東京都市大学教授、富永譲/建築家・法政大学教授、豊川斎赫/建築史学・小山高等専門学校准教授、中川武/建築史学・早稲田大学教授、中島直人/都市計画学・慶應大学准教授、長島孝一/建築家、中野恒明/都市計画家・芝浦工業大学教授、中村研一/建築家・中部大学教授、南條洋雄/建築家、西沢立衛/建築家・横浜国立大学教授、西村幸夫/都市計画学・東京大学教授、長谷川堯/建築評論家、馬場璋造/建築ジャーナリスト、浜野安宏/建築ライフスタイルプロデューサー、林泰義/都市計画家、日色真帆/建築家・東洋大学教授、藤村龍至/建築家・東洋大学専任講師、藤本昌也/建築家・日本建築士会連合会名誉会長、穂積信夫/建築家・早稲田大学名誉教授、堀啓二/建築家・共立女子大学教授、堀越英嗣/建築家・芝浦工業大学教授、堀場弘/建築家・東京都市大学教授、松永安光/建築家、蓑原敬/都市プランナー、三宅理一/建築史学・藤女子大学教授、Toshiko Mori/建築家・ハーヴァード大学教授、門内輝行/建築学・京都大学教授、安田幸一/建築家・東京工業大学教授、矢萩喜従郎/デザイナー、山崎泰寛/建築ジャーナリスト、山崎亮/コミュニティーデザイナー、横河健/建築家・日本大学教授、吉村靖孝/建築家・明治大学教授、渡辺定夫/都市計画家・東京大学名誉教授、渡辺真理/建築家・法政大学教授
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新国立競技場計画に対する見解[要望書附属資料]

 この見解は、2020年の東京オリンピックの主会場となる国立競技場を、東京の都心部にあって濃密な歴史的背景をもつ敷地(約11ha)に同種競技施設としては世界最大規模(約290,000㎡)で建設することの意味を問い、その規模縮小に向けた再検討を要請するものです。我々は、狭隘な敷地に巨大な施設を計画することにより、神宮外苑の景観が著しく損なわれ安全管理上の問題を惹起するだけでなく、大会後の施設運営に大きな経済的負担を強いると懸念しております。

なお、本稿の議論で、新国立競技場計画の計画内容については独立行政法人日本スポーツ振興センター「新国立競技場基本構想国際デザイン競技募集要項」(2012年7月20日公表)に基づいています。

1.デザイン競技募集要項が孕む問題
1)景観上の懸念
計画されている敷地は、明治神宮外苑の一角にあり、同内苑や表参道、裏参道とともに、明治天皇の偉業を記念して整備された緑地の一部です。皇居や赤坂離宮の緑地と一体となり、東京都心部の緑地の核を形成しています。1926年(大正15年)には、景観保持の重要性が認識され、日本で最初の風致地区に指定された、いわば日本を代表する由緒正しい都市緑地といえましょう。
現在想定されている規模で新国立競技場が実現されれば、いかなるデザインであるにしろ、人々が通常の視点から眺めれば、巨大な構造物があたりの景観を支配することが想像されます。その規模の巨大さを思い描いて頂くためには、この施設が東京ドーム(延べ床面積110,000㎡)の約2.5倍以上あることを指摘すれば十分でしょう。たとえ、この巨大施設がオリンピック開催の17日間、テレビ画面上で象徴空間であったとしても、その後50年、100年、機能上閉鎖的にならざるを得ない巨大構造物は、東京都民の日常生活の中では親密性に欠けた存在になることが危惧されます。

2)安全上の懸念
狭隘な敷地に巨大な施設という組み合わせには、景観的懸念に加えて防災上の懸念もあります。高い確率で予測される東京を襲う大震災の発生が、オリンピック開催時期に限らず、その後の何十年もある使用期間中のイベントと重なることを想定すべきです。更に、オリンピック開催中にはテロを含めて大規模集客施設には考慮すべき危険が多種あります。その際にもっとも基本的な安全策は周辺に収容力に見合う十分な空地を確保することです。この点でも現在の設計条件は過大と言えます。これは人命に関する問題であり、専門家による厳しい検証が必要です。
十分な空地があれば十分な緑化も可能にもなります。この敷地は何をおいても風致地区外苑の森の一部であり、渋谷川が埋め立てられた明治公園も大切な空地です。競技場周辺空地の広さと森の緑は、防災性の向上と市民の日常の憩いの森づくりにも資すると考えられます。
3)維持管理費に関する懸念
巨大な施設は維持管理費が膨大になります。特に、可動屋根は建設費が高価なだけではなく、可動装置そのものの維持費が想像以上に膨大になるだけでなく、空調を不可避にします。その結果、施設使用料を押し上げます。更に、通常時における8万人規模の屋根付きスタジアムのイベント需要については懐疑的にならざるを得ません。利用の当ての無い巨大施設は、新たな公共財政の負担の種になると懸念します。

2.大規模化の要因
先行するロンドン、アテネ、シドニーでのオリンピックの主会場の収容人員は、東京と同じく8万人~10万人位の規模です。敷地はそれぞれ16.2ha、13.0ha、20.7haを確保しながら、施設の延べ床面積は8万㎡から12万㎡で、今回想定されている新国立競技場の、大きくても半分、小さいものは1/3で収まっています。大規模化した理由は、施設の面積構成によります。北京では、91千人収容で床面積は25.8万㎡ありますが、そのかわり敷地も今回の二倍以上の25.8haあります。新国立競技場計画がかくも肥大化している原因は次のことが要因になっていると考えられます。
1)駐車施設に4.6万㎡が充てられている。
  地下に大規模な駐車場が想定されています。
2)維持管理機能に3.5万㎡充てられている。
  上掲の8万人収容の同種オリンピック施設が8万~12万㎡の中で維持管理機能を収容している事を考えると極めて過大です。
3)スポーツ博物館、図書館、スポーツ関連商業施設に約2.1万㎡充てられている。
  このような付帯施設は、競技場としての機能との関連は薄く、必要があれば別敷地に計画すべきです。
4)ホスピタリティ機能に2.5万㎡が充てられている。
  通常時の競技場、イベントスペースにはこれほどのホスピタリティ機能は必要ありません。

3.再検討の方向性
我々は、本敷地に当初の計画規模で建設することを深く憂慮してきたところですが、新聞報道によれば、概算工事費が予算を遥かに超過することが判明し、既に縮小案の検討に入ったようです。そのことは我々の観点から歓迎すべきことだと考えておりますが、改めて規模縮小作業の検討において考慮すべき方向性を以下に指摘いたします。

1)都心立地の長所を生かして、出来る限り都心にある既存の官民の物的資源(運動施設、交通インフラ、駐車場、その他関連する接客、展示施設など)を活用する。
  東京の都心は、都市資源の豊かさにおいて既に世界的水準にあります。
2)会期中の対応と日常時の対応を分けて考える
  東京で一番暑い季節での大規模大会開催は日本では例外的です。一方、この狭隘な敷地で8万人の観客の安全を確保するためには、極めて異例の体制を取らざるを得ないと考えられます。オリンピック後の運営ではこの敷地に見合った施設規模とすべきです。
3)スポーツ施設における都心一極集中を避ける
  首都圏には既に多数の大規模スポーツ観覧施設、催事場が存在します。今後は、若年人口の減少からイベント市場の拡大を期待することはできません。本施設の採算計画において、既存施設の市場を奪う形での稼働を想定することは慎まなければなりません。
4) 建設費だけではなく維持管理費も考慮する
     オリンピックのための整備ということで維持管理費を等閑視し、ひたすら立派な施設を追求する姿勢を排しなければなりません。

4.説明責任について
1964年の東京オリンピックは、高度経済成長型のオリンピックとして大きな成功を収めました。翻って、現在の日本は経済的成功を果たし、高齢化と人口減少が進行しています。また、地震に代表される自然の脅威や地球温暖化、そして原発事故にも直面しています。今回の東京オリンピックは、これらの課題を見据えて、日本が、そして東京が「成熟社会型のオリンピック」のあるべき姿を示すことを世界は望んでいるでしょう。
本件は、今や国内のみならず国際的にも関心の集まるところとなっております。検討結果の公表だけでなく、専門家からの意見聴取、結論に至る過程の開示と十分な説明は必須のことと考えております。

5.建築家の責任分担について
「新国立競技場基本構想国際デザイン競技募集要項」において選ばれた建築家の業務は監修という権能の曖昧なものです。今後の実現に向けて、国内の建築家との役割分担など明確にしておく必要があると考えております。設計体制の曖昧さは、設計過程に無用な混乱を引き起こし、余分な出費の原因になり、最終的な施設の質に大きな影響を与えます。

2013年11月8日

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この後の経過についても随時報告があるとのこと。
10月11日の「新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える」のシンポジウムはこちら。

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宮台真司が新国立競技場について東京新聞に寄稿した記事の全文

宮台真司(社会学者、首都大学東京教授)が新国立競技場について、東京新聞に寄稿し11月7日夕刊の文化面に掲載された記事が届きましたので全文を紹介します。
氏は10月11日に行われた「新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える」のシンポジウムでパネリストの一人だ。

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「生き物」としての東京を取り戻す/宮台真司

新国立競技場建設案を問題視する槇文彦氏は、六〇年代にヒルサイドテラスの設計を通じて東京・代官山の礎を与えた建築家だ。近隣に住む私は代官山の街づくりをめぐる活動に関わるが、この地が「匂いのある街」なのは氏の環境倫理学的な直観に負う。直観を学問的に補完してみよう。

日本人に縁の薄い環境倫理学は、生き物も快苦を感じるから苦痛を最小化せよと唱えるピーター・シンガーの〈功利論〉から、生き物も人と同じ道徳的義務の対象に数えよと唱えるトム・レーガンの〈義務論〉を経て、これらでは環境の一部しか最適化できないとするベアード・キャリコットの〈全体論〉へと展開した。


日本の京都学派の影響を自認するキャリコットは、場所全体を一つの生き物だとみる。人は、動植物や岩石や河川と同じく、「場所」という生き物の単なる部品。生き物としての場所にとって自然なら、開発はOKだが、不自然なら開発はNGだ。問題は自然/不自然の弁別だが、「生き物としての場所の歴史を参照せよ」と彼は言う。


人にとって時の刻みは小さく、場所という生き物にとって時の刻みは大きい。人のニーズで開発すれば、生き物としての場所が壊れ、かえって人の尊厳が失われる。尊厳が生き物としての場所と結びついているからだ。


同じ理屈が代官山で使われた。江戸の職人街だった「七曲がり」に巨木がある。日照や落ち葉を理由に住民が切り倒しを要求した。街づくりに熱心な人々が、代官山が一つの生き物で、その生き物にとって巨木が不可欠と説いた。その結果、住民たちのニーズは取り下げられた。キャリコットは「人の尊厳」を目標とし、「尊厳を支える気付きにくい条件」に注意を促す。「尊厳を支える気付きにくい条件」への理解と、「生き物としての場所性」への理解は表裏一体だ。双方を理解した人は、その場所の価値を総合的に評価し、ニーズを取り下げる。


そうした理解はどうしたらもたらせるか。私見では〈民主主義〉しかない。日本では民主主義が多数決だと誤解されるが、民主主義の本質は〈参加〉と〈包摂〉。〈参加〉とは〈フィクションの繭破り〉で、〈包摂〉とは〈地域共同体の分断克服〉だ。


日本の原発政策は、日本だけの馬鹿げた神話―絶対安全神話・全量再処理神話・最安価神話―に支えられてきた。日本の政治文化が「任せて文句を言う」だけで、「引き受けて考える」という〈参加〉の作法を欠くからだ。


他方、地方を補助金漬けにする巨大公共事業や原発の立地は、自立した経済圏を不可能にするような「地域共同体の分断」が、例外なく背景にある。こうした背景を手当てする〈包摂〉を欠いては、巨大公共事業や原発の立地に抗えない。


単なる「べき論」を超えて〈参加〉と〈包摂〉を調達すべく、私は原発都民投票条例制定を求める直接請求の請求代表人となり、各地の住民投票運動に関わってきた。住民投票は、政策の人気投票ではない。その核心は、投票に先立つ公開討論会とワークショップにある。


具体的には、第一に、適切な手続きに支えられたこれらの熟議を通じて、官僚お手盛
りの審議会制度がもたらす〈フィクションの繭〉を破る。第二に、熟議による協同的な気づきの達成を通じ、〈地域共同体の分断〉による誤解と偏見を克服して「我々」を回復する。


新国立競技場にも当てはまる。集客や安全や管理コストを巡る〈フィクションの繭〉を、〈参加〉で破る。人ごとやオカミ任せをもたらす〈地域共同体の分断〉を、〈包摂〉で超える。そのための熟議を開始する。


そうすれば、オリンピックを奇貨とし、東京という「生き物としての場所」を、そしてそれに支えられた東京都民という「我々」を、回復できる。新国立競技場の建設問題を通じて「東京を取り戻す」のだ。これはチャンスだ。

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「アーキニアリング・デザイン展 2013」レポート

11月15日より建築会館で始まる「アーキニアリング・デザイン展 2013」に行ってきました。

 Art、Architecture、Engineeringの関係をとらえ直してみる、というもので2008年より4回目。


 イベント広場では建築学科の学生による展示もある。

 今回の展示内容は、
1.新国立競技場をめぐって、2.復興のデザインをめぐって、3.最近の話題作めぐって。


 新国立競技場コンペによる最終審査11案を改めて一覧で見ることができる。


 〈代々木体育館〉1964年。丹下健三、坪井善勝による50年前の設計。構造と建築デザインの高い融合。


 スタディー模型。 


 〈ミュンヘンオリンピック競技場〉1972年。ギュンター・ベーニッシュ、フライ・オットー、フィリッツ・レオンハルト。


 ケーブル・ネット吊屋根が多用された。 


 〈北京オリンピックスタジアム〉2008年。ヘルツォーク&ド・ムーロン、中国建築設計研究院、Arup。
 複雑に見える意匠だが、実は24本の門型フレームが規則的に交差した構造だと分かる。左上、1/4にカットした模型をL字型の鏡の前に置くと全体が形になっている。


 〈東北スカイビレッジ〉2011年。迫慶一郎 (SAKO Architects)
 高さ20mの津波に負けない堅牢な人工地盤の上にまちを作る提案。


 〈竹の会所〉2011年。陶器浩一+永井拓生+高橋和志
 気仙沼において地域に自生する竹を使って、全国からボランティアで集まった学生たちがキャンプをしながら作り上げた集会所。

 〈東松島 こどものみんなの家〉2013年。伊東豊雄+大西麻貴、新谷眞人。
 仮設住宅団地の中にある、子供のためのみんなの家。3つの個性的な家で構成されている。


 〈金沢海みらい図書館〉2011年。堀場弘+工藤和美(Coelacanth K&H)、新谷眞人。
45m×45m、高さ12mのワンルーム型の図書館。壁面に開けられた6,000個もの開口に埋め込まれたファンネルから、大空間に一様の光をもたらす。


 〈みんなの森 ぎふメディアコスモス〉2014年。伊東豊雄。Arup Japan。 
岐阜市に計画中の図書館を中心とした複合施設。うねるように隆起する屋根の模型。


 隆起した部分11カ所にはこのようなグローブと呼ばれる装置が付く。光と風のグラデーションをを生みだし、省エネルギーも可能にする。 



 〈上海環球金融中心〉左、2008年。Kohn Pedersen Fox Associates+入江三宅設計事務所、LeslieE. Robertson Associates+構造計画研究所。
〈東京工業大学付属図書館〉右、2012年。安田幸一+佐藤総合計画、竹内徹。


 〈旧グランドプリンスホテル赤坂とその解体〉1982年。2013年解体。丹下健三、播繁、Demolition、大成建設。
テコレップシステムと呼ばれる解体工法で、傍目には解体工事をしている様子が分からずに、徐々に低くなりながら静かに姿を消していく様は印象的だった。


  〈s-house〉2013年。柄沢祐輔、アラン・バーデン(ストラクチャード・エンヴァイロンメント
床と庇、そして階段が複雑な空間を生みだす 'ネットワーク型'住宅。
詳しくは>>コチラ


 〈群峰の森〉2013年(予定)。前田圭介(UID architect)、小西泰孝。
空を覆う雲をイメージした大阪府狭山市の住宅。


 〈アオーレ長岡〉2012年。隈研吾(Kengo Kuma & Associates)、江尻憲康。
長岡市役所を中心とした複合施設。積雪2.5mにもなる豪雪地域にガラス張りを屋根を可能にした技術を投入。


 〈ホキ美術館〉2010年。日建設計。
30mものキャンティレバーを鋼板壁を採用することで実現させた。壁には別素材による仕上げがないため絵画はマグネットで固定される。


 断面形状の工夫により意匠と構造を両立させたことが分かりやすく説明された模型。

アーキニアリング・デザイン展 2013
会期:2013年11月15日~11月22日
場所:日本建築学会・建築会館
詳細:www.aij.or.jp/jpn/symposium/2013/and2013.pdf



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橋本夕紀夫「空気の茶室」展

北青山のオリエ アート・ギャラリーにて開催中の橋本夕紀夫 (Hashimoto Yukio Design Studio Inc.) 「空気の茶室」展に行ってきました。

 本展は、日本の伝統文化のさらなる可能性を探る”伝統という未来展"である。橋本さんプロデュースで期間を2回にわけ、Part1(10/4〜16)が橋本夕紀夫さん、Part2(10/21〜29)が左官職人の久住有生さんとし、デザイナーと職人、それぞれの視点で伝統と未来が表現される。


 橋本さんが店舗のデザインとして取り入れた素材が並ぶ。七宝柄格子、天然木拭き漆、庵治石などなど。

 それぞれの素材には模型や写真が添えられわかりやすく展示されている。七宝柄格子の間仕切りを使った '八芳園 槐樹'。

 庵治石を使ったテーブルの脚や壁 'AJITO'

 西陣織を天井に使った '絹麿 × JOTARO SAITO' 

 その模型。

 中央の台に並ぶ 'MOONBIRD' (YAMAGIWA)、'YO no BI' ブランドの照明、コーヒーカップ、鉄瓶。

 ギャラリーの奥へ進むと本展のメイン作品...

 '空気の茶室'

 日本の美意識の一つ "風情" をテーマにした空間表現。 "空" が感じられるように、どこまでも曖昧で存在感があるような、ないような、おぼろげな空間を目指した。エンターテイメントの観点から"わび・さび"をやっていったらどうなるかという試み。


橋本夕紀夫さん。「日本の伝統は押し入れに入れておくのではなく、もっと様々な可能性があり、視点を変えると非常に楽しくてエンターテイメント性を持っています。そこで考えていたことを集約してお見せする機会を頂きました。私個人だけでは言いたいことが100%言えないと思い、実際、モノを作っている人の視点から左官職人の久住有生さんの展示も連続で見てもらえる構成にしました。」

【伝統という未来展 Part1:橋本夕紀夫 ー 空気の茶室】 
日時:10月4日~10月16日

【伝統という未来展 Part2: 久住有生 ー 心を土に託して 】
日時:10月21日~10月29日 

会場:オリエ アート・ギャラリー 
詳細:www.orie.co.jp

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槇文彦「新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える」シンポジウム レポート

槇文彦が提言する「新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える」のシンポジウムに行ってきましたので会場の様子を紹介します。

 会場は国立競技場に隣接する日本青年館。
今回のシンポジウムは、JIA MAGAZINE 295号に掲載された槇氏のエッセー「新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える」の論考に賛同した有志の '新国立競技場を考えるシンポジウム実行委員会' によって開催された。


 委員会では、エッセーに書かれた論考を重要な問題提起として受け止めた。問題となるのは以下の3つの視点。
1、場所の歴史と都市景観の問題
2、公共建築のプログラムの問題
3、このコンペのありかたの問題

まずはこちら↓にエッセーの全文があるので(P.10~)読んで頂いたくのが良い。
http://www.jia.or.jp/resources/bulletins/000/034/0000034/file/bE2fOwgf.pdf


 開始1時間以上前にも係わらず既に長蛇の列。350用意された席には整理券まで配られた。

 立ち見でも入れない方のために、近くのJIA会館に二部屋ライブカメラによる視聴室を用意したが、そこにも入りきらず帰らざるを得ない方も多かった。

 数十人の記者やテレビカメラ10台近くが並ぶ。今回のシンポジウムへの感心の高さが伺える。


 はじめに元倉眞琴氏より「このシンポジウムは特定の個人や組織を糾弾し、反対運動を起こす為のものではない。」
「あくまでも槇氏の示した論考をここで深め、問題を前向きに解決する方法を議論する場にしたい。」と前置きがあった。


 3人のパネラーによって問題についてプレゼンテーションが行われた。
左から宮台真司(社会学者)、陣内秀信(建築史家)、大野秀敏(都市計画家)の各氏。 

 陣内氏からは、明治神宮外苑・内苑や周辺の歴史的、地理的観点から。

 宮台氏からは、建築界だけの問題ではなく社会的問題として民主主義の観点から。

 大野氏からは、建築と都市、安全性の観点から。 

 進行の古市徹雄氏から出された画像。小石川後楽園と東京ドーム。

 外苑ではこのようなことになる。右は最近、国の重要文化財に指定された聖徳記念絵画館。この巨体は建築家がそうしたのではなく、プログラムがそれを求めているからだ。

2014年7月より解体がはじまる当の本人は何を思う。

 当日の国立競技場青山門付近。この照明の高さは60mあるが、新国は最高点が75mもの建築物になるという。

 どうもピンとこないので独自にシミュレーションしてみた。こんな感じでしょうか。(筆者作)

 国立競技場の西側100m程に離れて建つ槇氏設計の東京体育館。「東京の風致地区第1号である外苑において非常に厳しい設計条件があったが、新国ではそれが無視されようとしている。 」
「このプログラムはあまりにも説明が不足しており不可解なことが多い、それはある種の情報操作が行われているように感じる。」と槇氏。

 夕日を受ける東京体育館。

「今回のエッセーを書くにあたって、地震で言ったらどの位の震度にしようかと随分考え震度6弱位にした。しかし今日こうして多くの方を見て震度7位になったと感じる。」
「先人達のやったこと、言ったことに耳を傾けて欲しい。今一度建築とは何か、考えるきっかけにして欲しい。」
「報道関係者の方、この問題について私はもう全て話しましたので、是非私以外の建築家にインタビューしてもらいたい。」


シンポジウムの様子はストリーミングで視聴できますので詳しくはコチラをご覧下さい。

新国立競技場を考えるシンポジウム実行委員会

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中村拓志が設計した「東急プラザ表参道原宿」がクリスマスバージョンに

中村拓志 (Hiroshi Nakamura / NAP) による設計で2012年にオープンした「東急プラザ表参道原宿」がクリスマスバージョンになっています。

 万華鏡がモチーフのエントランスゲートが真っ赤に。




 通常の様子は>>こちら 


6階「おもはらの森」ではクリスマスイルミネーションと音楽と光のショーが開催されている。詳細:http://omohara.tokyu-plaza.com/newsevent/22441/

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PRIME / プライム建築都市研究所展「都市×建築×スポーツ」レポート

11月23日より南青山のプリズミックギャラリーではじまる、PRIME / プライム建築都市研究所展「都市×建築×スポーツ」に行ってきました。
PRIMEは田辺芳生、小谷野直幸、大西正朗、鯉淵崇臣の4人のパートナーによる建築設計チーム。

 エントランスのコリドールには人工芝が敷いてある。スポーツ関連の展覧会として粋な演出だ。


 展覧会の概要は「スポーツは都市における重要な文化、アクティビティであり、場を生み出すクリエイティブな行為である。現代の都市空間において、今一度、スポーツの場について考えてみることで新しい建築の可能性がみえてくるのではないだろうか・・・


 ・・・私たちがこれまで取り組んできたスポーツ施設のプロジェクトについて、都市的な視点や新しいプログラムの提案を含めた展示+イベントを行いたいと思います。 」

 〈2022 FIFAワールドカップ招致スタジアムコンセプトデザイン〉。大阪会場のイメージデザインを担当した。(結果はカタールでの開催)


 〈飯能スポーツフィールド〉(仮称)。
飯能市で計画中の複合多機能型ニュータウンに新設される工場の次世代型福利厚生施設。2014年完成予定。



 工場のスポーツフィールドに隣接し、企業と従業員、工場見学者、地域住民、プレーヤー、観客等、交流や賑わいを生みだすようなゲストハウスだ。


 〈日本バスケットボールリーグ 夢のアリーナプロジェクト シブヤモデル〉


 競技者のための体育館から、地域社会のためのアリーナを代々木競技場周辺をモデル地域に想定した提案。


 人工芝フィールドの断面模型。 床には同じメーカーがガーデニング用に開発したもの敷いた。すると...


 床の素材が変わるだけで子供が遊ぶ光景が生まれる。「こういう力がスポーツにはあるんですよ!」と代表の田辺さん。

大盛況のオープニングパーティーでは、かつて住宅の設計を手掛けたお施主さんが切り盛りを買って出て、素晴らしい手料理を用意していた!

PRIME / プライム建築都市研究所展 - 「都市×建築×スポーツ
日時:2013年11月23日~2013年12月25日
場所:プリズミックギャラリー
詳細:www.prismic.co.jp/gallery/works49/



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新国立競技場:「床面積25%削減 建設費1,785億円」毎日新聞が報じる

2020年東京五輪のメイン会場となる新国立競技場(東京都新宿区)の建て替え問題で、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は26日、新競技場の基本設計の条件案を公表した。建物の床面積を当初計画から25%削減し、約22万平方メートルとした。商業施設など付随施設の面積を縮小することで「周辺景観を損ね、建設費を肥大化させている」と批判を浴びていた床面積を削り込んだ。同日、JSCが都内で開いた有識者会議で示した。
 新たに公表された条件案は建設費について本体工事費で1413億円、周辺整備費372億円と見積もった。JSCの当初の試算では最大で3000億円に膨らんだが、1785億円に落ちついた。床面積の25%削減の内訳は▽スポーツ博物館、レストランなどの商業施設、VIP席やボックスシートなどの関連施設の縮小▽900台収容だった駐車場を約660台に減らす−−などとした。
 一方、当初の要件だった8万人収容の観客席や、陸上の国際大会などに対応できる9レーンのトラックは維持。建設・維持費の高さが指摘された開閉式屋根は検討課題としたが、会議の委員からは「スポーツ以外の利用も見込むべきだ」と異論が相次いだ。
 また規模の縮小に伴い、昨年の国際コンクールで選ばれた英国の建築事務所のデザインも見直し、競技場を取り巻くように配置した立体通路を縮小するなどコンパクト化を図った。
毎日jpより>>http://mainichi.jp/sports/news/20131126k0000e040132000c.html

永山祐子による店舗兼住宅「勝田台のいえ」

永山祐子+川嶋洋平/永山祐子建築設計による店舗兼住宅「勝田台のいえ」の見学会に行ってきました。場所は千葉県八千代市。(Yuko Nagayama + Yohei Kawashima / Yuko Nagayama & Associates)

 敷地面積100m2、建築面積80m2、延床面積179m2。鉄骨造、地上3階建て。1階がケーキ屋の店舗と厨房。2・3階が住宅。


 隣のマンションはセットバックしているので、遠くからも特徴的な形がよく見える。夜になると軒下が店舗の明かりに照らされ光の層が現れるという。


 店舗と住居を切り離すことで生活音が伝わらないようにし、かつ店舗へは自然光がたっぷりと導かれる。


 外壁は樹脂モルタルのジョイントV仕上げ。右が店舗の入り口で、左が住居へのアプローチ。 


 アプローチの奥から住居へは2階に上がる。左の扉は厨房。


 2階へ上がり左を見ると回遊型のテラス。


 振り返ると店舗上の隙間と上にリビングが覗く。右は玄関。


 店舗の天井は全面ガラス張り。住居と切り離しながらも所々気配を感じられるような抜けが作ってある。


 玄関を入ると右に収納、水回り、寝室と続く。


 水回り。


 主寝室。回遊するテラスが正面の窓や左に見える。


 主寝室からテラスに出るとアプローチ側にも抜けている。左のガラスの中は踊り場。


 踊り場を中から見る。主構造である125mmのH鋼が現しで仕上げられている。


 3階へ上がると2階のテラスのように廊下があり、奥はまたテラスになる。


 LDK。外観から見えた斜めの外壁はそのまま屋根の傾斜になっており、奥に向かって低くなっている。一番低いところは消防の進入口へのアプローチとしても機能する。


 グレーの壁は外壁と同様の仕上げで、外部が内に挿入してきたイメージだ。


 左奥のテラスには開口があり、アオダモが次第に成長してくる様子が伺える。


 右下には2階のテラスから見えた開口。2階の気配を感じ取ることができる。








 子供室。両側の廊下から出入り出来る。将来的に二部屋に分けられるよう配慮されている。


 外へ出て店舗へ。店の名前は 'VIN ROSE'。住居への引越はまだだが、店は既に営業を開始している。


 3階に伸びるアオダモがここに植わっている。


 ご覧のように冬には日差しが注ぎ、夏は軒(3階)により和らぐ。


VIN ROSEは1977年からこの場所で営業する地元に愛されるケーキ屋さん。「アップルパイが絶品」と担当の川嶋さん。

VIN ROSE
〒276-0023 千葉県八千代市勝田台1-36-10
047-482-0578
10:00〜19:00、水曜定休

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「紙と構造 - ハンドメイド・ストラクチュア」展レポート

11月28日より神田にある竹尾 見本帖本店展示にて始まる「紙と構造 - ハンドメイド・ストラクチュア」展に行ってきました。(Handmade Structure Exhibition) 

 「柔らかい平面の紙は立体にすることで様々な形態を生みだすとともに自立する剛性を持つことができる。」
構造設計家3組による新たな紙の魅力と可能性を構造という視点から提案するというもの。


 小西泰孝+北村直也〈繊維の壁〉


 「紙は繊維の集まり。薄い紙を厚さ方向に引き延ばしたら壁が出来ないかと考えた。1mmの厚みの物を30mmに引き延ばしたイメージ。」


 植物、羽毛、羊毛、ナイロンなど様々な繊維を立体化し、検討した。


 今回は通常紙には使わないがナイロン繊維で光が透過するパーティションを展示した。


 佐藤淳〈本気の折り紙に学ぶ -バイソンを折ってみる- 〉


 4m角の大きな和紙1枚を複雑折りでバイソンを作った。 


 「本当の複雑折りの表現はものすごいが、自立を求められないので出来上がった後針金でフレームを入れるそうだ。しかし構造家が作る場合はそうはいかない。バイソンのプロポーションからは少々離れてしまったがこのボリュームで "自立している"ことを見てください。」


 折り方の設計図も展示されている。


 ローラン・ネイ+渡邉竜一〈ふくらむ紙の可能性 -紙の空気膜構造- 〉


 「紙の空気膜構造の提案です。薄い和紙が空気によって温もりのある立体構造になる。子供用の部屋やソファー、パーティションなども可能ではないでしょうか。」


 内側にコーティングされた紙二枚をノリで貼り合わせ、ハサミで切り取ることでできあがる。


 空気はポンプで入れ、逆止弁によって中に留まる。


 本展の企画・ディレクションは中崎隆司。


 グラフィックデザイン・会場構成はNOSIGNERが担当。


 NOSIGNERデザインによるDM。


 折り目を折り曲げて、


 丸めると立体構造物が出来上がる。


オープニングパーティーでは紙で出来た皿も。

【紙と構造 - ハンドメイド・ストラクチュア】
日時:2013年11月28日~2014年1月17日

場所:見本帖本店展示
主催:株式会社竹尾
詳細:www.takeo.co.jp/site/event/central/201309.html

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ギャラリー・間「ARCHITECTURE FOR DOGS - 犬のための建築展」レポート

10月25日よりTOTOギャラリー間ではじまる「ARCHITECTURE FOR DOGS - 犬のための建築展」の内覧会に行ってきました。
参加するのはアトリエ・ワン、伊東豊雄、M V R D V、隈研吾、コンスタンチン・グルチッチ、妹島和世、トラフ建築設計事務所、内藤廣、坂茂、藤本壮介、ライザー+ウメモト 、原デザイン研究所、原研哉。

 今回の企画について原研哉さんは、 「犬のための建築は動物の建築ではありません。地球に住むほとんど誰もが犬のことをよく知っている普遍的なプラットフォームです–」


 「 人間は人間の尺度で環境をつくってきました。人間の傍らにたたずむ犬たちを見ていると何か新たな建築の可能性を感じます。もしも犬の尺度で環境を仮想するとしたらそれはどんなものだろうかと。10年以上前から考えていたことですが、これをネット上に立ち上げてみることに興味がわきました。」


 展覧会は2012年末のマイアミ、今年6月のロングビーチを巡回しての3回目。 


 設計条件は「DIYできること」


 そのためここに展示されている作品は全てwebサイトで設計図がダウンロードでき、作り方のアニメーションも用意されている。実際に作った家の画像や自分で考えた家を投稿も出来るインタラクティブな展覧会だ。 http://architecturefordogs.com


 ライザー+ウメモト×チワワ


 妹島和世×ビションフリーゼ


 コンスタンチン・グルチッチ ×トイプードル


 藤本壮介×ボストンテリア
半自然の存在である犬が家の中にいる。犬の家も屋外のような屋内であるような、その家に人間が小物を置いたり、犬がお気に入りの物を置いたりインタラクティブな関係をもたせた。後に構想したサーペンタインギャラリーのパビリオンはこの家のコンセプトとは無縁ではないそうだ。


  原デザイン研究所(三澤遙)×ジャパニーズテリア
紙一枚だけを折り曲げ紐で吊す。大工道具は必要なく文房具だけで作れる。


 MVRDV×ビーグル
出来るだけクラシックな形の犬の家にした。それをカーブさせることで揺れ、犬からの視線、人からの視線が変化する。


 原研哉×ティーカッププードル 
いつも下から人を見上げる犬、階段を上がることで人の目線に近いところに寄ってこれる。犬と人のスケールを調整する装置。 


 トラフ建築設計事務所 ×ジャックラッセルテリア
飼い主の臭いが付いた服が大好きな犬。フレームに服を着せて犬と世界で一つの関係性が出来上がる。DIYを重視しパーツと工程を極力減らした。左のようにキット販売も始まり工具を使わずに簡単に組み上げることが出来る。


 坂茂×パピヨン


 伊東豊雄×柴犬
歩行が困難になった犬のため。


 内藤廣×スピッツ 
熱がこもりやすいスピッツ。アルミパイプで放熱性を良くした。


 アトリエ・ワン×ダックスフンド 
ダックスフンドは階段の上り下りでヘルニアになりやすいことからスロープにした。登ることで人の目線に近づけ、人も寝椅子のように使うことで犬に目線を下げられる。積み上げたり、横に並べたり展開できる。


 隈研吾×パグ
これを作るのは大変そうだ...


 4階展示室では本展にて初公開の原さんの作品 'D-TUNNEL'をコンセプトは同じで、様々に展開したものが並ぶ。


 素材を変えてみたり、人が使える機能を持たせたりと。



 犬と共存した設計を進めると新しい発見や可能性がある。


 展示室の奥には「犬のための建築を設計してください。」と誰もがアイデアを描けるコーナーが設けてある。これがまたネットに上げられ世界中に届けられるわけだ。


記者会見にて左から原研哉、Elien Deceuninck / MVRDV、John Hall / Imprint Venture Lab、藤本壮介、鈴野浩一・禿真哉 / トラフ建築設計事務所、塚本由晴 / アトリエ・ワンの各氏。 「展覧会、ネット、書籍の三位一体となった企画。新しいメディアを作ったのではと思っています。」と原さん。

【ARCHITECTURE FOR DOGS - 犬のための建築展】
会期:2013年10月25日〜12月21日
場所:TOTOギャラリー・間
詳細:www.toto.co.jp/gallerma/ex131025/index.htm

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「末光弘和+末光陽子/SUEP. 展」レポート

9月27日より南青山のプリズミックギャラリーで始まった「末光弘和+末光陽子/SUEP.展 - 自然循環系の一部としての建築」に行ってきました。
Hirokazu Suemitsu + Yoko Suemitsu / SUEP. Exhibition

 SUEP.(スープ)が手掛けてきた環境をテーマにした作品を通して、風・水・熱など、目に見えない自然環境を可視化しながら、自然循環系と建築の関係を表現し、環境の時代の新しい建築のあり方を示唆する。

 パネル展示。自然と建築をマクロからミクロへ視点をクローズアップしていくと、見えなかったものが見えてくる。

 環境シュミレーションによって可視化された表面温度や風の流れ等を、模型とパネルを使って展示。実作と計画中の6つのプロジェクトが紹介されている。


 '葉陰の段床'。超多孔質のセラミックパネルから水が蒸発する際の気化熱を利用。そこを流れる空気を可視化した。

 'Kokage'。地下水を吸い上げ木造の躯体を這わせ、冷房効果を得る。

 結露が発生すると躯体を痛めるので、水が冷たすぎるときは水流がストップするそうだ。

 'Kubomi'。地面を半地下状に掘り下げその下の地中に蓄熱する。

 '地中の棲処'。傾斜地という悪条件を利用し建物の半分程を地中に埋め、夏涼しく冬暖かい住宅。

 '二重屋根の家'。 二重屋根による遮蔽効果と日陰の様子をシミュレート。

 '嬉野市社会文化会館 ORIGAMI HALL'。プロポーザルコンペで最優秀を獲得し計画中。
ミウラ折りを空間に用い、ホールの音環境をシミュレート。


 水色のマークが音源からの直接音、ピンクが反射音。1秒以下の音の様子を可視化した様子。

 ホールの空間を様々なパターンで検討。模型は3Dプリンターで陶器素材を射出し制作。 

 '光壷の家'。現在東京世田谷で施工中の住宅。

 様々な光のつぼが組み合わさり後方に置かれた模型のように組み上がる。

末光弘和さん、陽子さん。「自然に対してディフェンシブになりすぎた建築ばかりでは、自然物である人間の存在を否定する息苦しい世界ではないでしょうか。自然とうまくバランスをとりながら建築を自然に開き、そうすることで人間らしい身体性や関係性を取り戻したいと思っています。」

【末光弘和+末光陽子/SUEP.展 - 自然循環系の一部としての建築】
日時:2013年9月27日~2013年11月4日
場所:プリズミックギャラリー
詳細:www.prismic.co.jp/gallery/works48/

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