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「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代」展/国立西洋美術館

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2月19日から上野の国立西洋美術館で開催の「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代」展、プレス内覧会へ行ってきました。
2016年世界遺産に登録、そして開館60周年を記念した展覧会だ。


展覧会主旨:
「若きシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエの本名)が故郷のスイスを離れ、芸術の中心地パリで「ピュリスム(純粋主義)」の運動を推進した時代に焦点をあて、絵画、建築、都市計画、出版、インテリア・デザインなど多方面にわたった約10年間の活動を振り返る。
第一次大戦の終結直後の1918年末、ジャンヌレと画家アメデ・オザンファンは、機械文明の進歩に対応した「構築と総合」の芸術を唱えるピュリスムの運動を始めた。そして、絵画制作に取り組みながら新しい建築の創造をめざしたジャンヌレは、1920年代パリの美術界の先端を行く芸術家たちとの交流から大きな糧を得て、近代建築の旗手「ル・コルビュジエ」へと生まれ変わる。
本展はル・コルビュジエと彼の友人たちの美術作品約100点に、建築模型、出版物、映像など多数の資料を加えて構成。ル・コルビュジエが世に出た時代の精神を、彼自身が作り出した世界遺産建築の中で体感できる、またとない機会となる。」


コルビュジエによる日本唯一の建築。パリで彼に師事した前川國男、坂倉準三、吉阪隆正の3人の日本人建築家の協力により完成した国立西洋美術館本館は、所蔵品が増えるにつれて建物が中心から外へ螺旋状に拡張する「無限成長美術館」のコンセプトに基づいている。


本展は展示作品のみならず、コルビュジエの作品そのものの中で展覧会を堪能する機会。
まずは1階19世紀ホール。


展示作品と合わせ、空間の詳細な撮影も試みた。
三角形のトップライトから光が注ぎ、奥のスロープより目線を変えながら2階に上がっていく仕掛け。


〈メゾン・ドミノ〉1914年、第一次大戦後の復興計画のために考案した集合住宅の工法システム。


〈画家オザンファンのアトリエ・住宅〉1922-24年、パリ


〈スタイン=ド・モンヅィ邸〉1926-28年、パリ




〈ヴォワザン計画〉1925年、場所を選ばない都市デザインの一般解として構想。


〈イムーブル=ヴィラ〉1922年、都市デザインを構成する住居の一類型として考案。




スロープを上って2階へ。




〈エスプリ・ヌーヴォー〉
ピュリスム(純粋主義)の運動は1918年末、第一次大戦が終わったばかりのパリで、シャルル=エドゥアール・ジャンヌレと画家アメデ・オザンファン(1886―1966)が共同で開いた絵画展によって始まった。
彼らは1920年に雑誌『エスプリ・ヌーヴォー(新精神)』を創刊し、機械文明の進歩に対応した「構築と総合」の理念を、芸術と生活のあらゆる分野に浸透させることを訴えた。ジャンヌレはこの雑誌に「ル・コルビュジエ」のペンネームで建築論の連載を行い、1922年には従弟のピエール・ジャンヌレと共同の事務所を開いて、建築家ル・コルビュジエとして本格的に活動を始めます。


2階は四角い回廊を周りながら、4つの章に分け展示されている。
第1章:ピュリスムの誕生
第2章:キュビスムとの対峙
第3章:ピュリスムの頂点と終幕
第4章:リュリスム以降のル・コルビュジエ


〈ラ・ロシュ=ジャンヌレ邸〉1923-25年、パリ
右は1926年撮影の竣工直後の写真。






キュビスムを代表するピカソやブラックの作品も。






〈積み重ねた皿、三角定規、開いた本のある静物〉、〈白い椀〉などジャンヌレ(コルビュジエ)の絵画作品


コルビュジエと〈ヴィンセンホフ・ジードルンクの住宅〉1927年、シュトゥットガルト






正面〈エスプリ・ヌーボー館〉パリ国際装飾芸術博覧会のパヴィリオン。


〈肘掛け椅子〉/バスキュランチェア、〈寝椅子〉/シェーズ・ロング など


最後にサヴォア邸のコーナーで展示は締めくくられる。


〈サヴォア邸〉1928-31年、ポワシー/フランス
コルビュジエが提唱した「近代建築の五原則」= ピロティ、屋上庭園、自由な平面、水平連続窓、自由な立面全てが、最も純粋な形で体現された建築。






サヴォア邸のオリジナルスケッチ。平面、室内パース、外観パース、俯瞰などが一枚に検討されている。


サヴォア邸の人物のいるパース、断面










ガラスで囲われてしまった、普段利用できない周り階段を退場の際利用できた。








【ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代】
会期:2019年2月19日〜5月19日
会場:国立西洋美術館開館
詳細:https://lecorbusier2019.jp


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