黒川智之建築設計事務所による大田区の「北千束の集合住宅」を見学してきました。東急目黒線・大井町線 大岡山駅から5分程の場所。
1階にオフィス、2階にシェア住居、3・4階に賃貸、5階に社宅、5・6階にメゾネットのオーナー住居という構成。
シェア住居と賃貸は、東工大の学生もターゲットにしている。偶然にも黒川さんも同校出身で、設計にあたり周辺環境をよく知っていることはプラスに働いたようだ。
建物の名称は「Nefrock Lab Ookayama」。”黒船"を逆さにしたもの。
独自に開発したソフトウェアで電力を制御するなど「建物自体をソフトウェアから制御したい」というオーナーの要望に応え、配線の仕組みから特別に変えていく必要があったという。
照明デザインは岡安泉さん。
左の隣家に面した開口部にはツル植物のグリーンウォール。
ワークショップや学生達との活発な議論の場になることが期待されている。そのため壁の一部はホワイトボード塗装されている。
球体ボイドスラブを採用し梁のない空間にしている。
ステンレスネットは、黒川さんが在籍していたヘルツォーク&ド・ムーロンも使っているもので、今回スイスから取り寄せたそうだ。
複合フローリングの表面板だけを残して、側板の収まり部分を削り取ってある。扉や窓の枠も同様に仕上げられており、非常にフラットな表情の廊下になっている。
右側の窓から眼下に広がる街並みを眺められるダイニングスペース。
左は主寝室。
周囲には高い建物が少なく、東工大の本館を望むことが出来る。
「人と人の繋がりを大切にすることがテーマでした。大学、オフィス、住居、街など、様々な所属を横断し、積極的なコミュニケーションを促す建物です。」
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