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新国立競技場の設計でザハと契約解除を検討

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スポーツ報知が「新国立設計ザハ氏と契約解除へ…文科省など」と報じています。

検討新国立競技場の整備計画が大幅に見直される問題で、文部科学省などがデザイン監修者としたイラク出身のザハ・ハディド氏(英在住)の事務所との契約解除を検討していることが5日、分かった。政府関係者が明らかにした。ザハ・ハディド・アーキテクツ側と設計を変更するよう交渉を行い、不調に終わった場合、契約を解除する方針だ。

 政府関係者によると、現行案の「キールアーチ」と呼ばれる幅約370メートルある2本の鉄骨部分が最大のネックとなり、現状の構造を維持する限り、整備費や工期の見通しが立たないと判断した。

 すでに当初案から規模などを約2割縮小しており、ザハ氏側に再度の設計変更を依頼することは、難しいとみている。「キールアーチ」は、新国立の構造で根幹部分を構成していることから、修正した場合でも微調整にとどまるという。そのため、政府は違約金や訴訟の際の損害賠償額などを考慮した上で、契約解除に向け、合意を目指すとしている。

 当初、約1300億円としていた新国立は奇抜なデザインや規模の大きさから整備費は3000億円まで膨張した。デザインを変更して規模を約2割削減、14年5月には整備費用を約1700億円に圧縮したが、それでも工期に間に合わないことが今年2月ごろに判明した。

 五輪後に開閉式屋根を設置することや、座席の仮設化を検討したが、業者側は見積り額を、通常の競技場の5倍以上となる約3000億円と試算。文科省などは資材を見直すなどコストダウンを図ったが、約2500億円にとどまった。

 迷走する新国立の整備計画について、政府関係者は「契約解除で訴訟になるケースも想定しているが、ザハ氏との契約が解除できるか、検討している」と話した上で「デザインが複雑な場合、忠実に再現できないケースもある。造れるとしても、当初の整備費を1000億円以上超えるのはあり得ない。2019年のラグビーW杯に間に合わせたい」と危機感をあらわにした。今後は、文科省、日本スポーツ振興センター(JSC)に加え、文科省から費用の一部負担を求めれている東京都、内閣府などが新国立問題に対応する方針。




日刊スポーツがその後「新国立競技場、賛否のアーチ形屋根予定通り建設へ」と報道

新国立の関係者によるとJSC幹部が8日、ザハ事務所に対し、一部報道があった「契約解除」について事実無根と否定し、「キールアーチ」と呼ばれるアーチ型屋根を建設する現行案で進める方針を伝えた。その場で19年ラグビーW杯までの完成を目指し、協力し合う意思確認も行われたという。



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