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「柄沢祐輔展/ネットワーク的な建築をめざして」レポート

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東京南青山のプリズミックギャラリーにて2月15日より始まる「柄沢祐輔展/ネットワーク的な建築をめざして」を見に行ってきました。
"Yuusuke Karasawa / Architectural Practice of the Non-liner Formula"

 ギャラリーには1/5という大型の模型1点、鉄骨のモックアップ1点、パネル3点のみのシンプルな展示だ。

 しかし高めに設置された1/5モデルの存在感はご覧のように、美術館の特別展示室のような雰囲気だ。

 展示されているのは現在埼玉の大宮で進行中の住宅「s-house」のモデル。

 展示台を高くしたのは実際の目線の高さをできるだけ再現するため。なるべくしゃがんで覗き込んで見てほしいとのこと。

このプロジェクトのテーマは「ネットワーク型の建築」。住宅を構成する要素を一度分解し、それらがあたかもインターネットの世界のように上下左右でリンクし合い、立体的な空間を構成している。

 横、斜めを構成するのは特注のボックスチューブでサイズは175×300。
アラン・バーデンさんの構造設計で、既成の押し出し材ではスラブの耐力が十分でないので板材を溶接し内部にはリブも立て、相当強度を上げた材になっている。


 スラブはボックスチューブと同サイズなので床暖・配管等の設備も175mmの厚みに収めてある。
そのスラブと庇を支えるのは四隅に立つ直径44.6mmの無垢の鉄柱だけだ。もちろんこの柱を太くすれば特注のボックスチューブは必要なかったがこの繊細さをこだわった。

各フロアは南北方向にも、東西方向にもスキップしているので複雑な構成になっているこれがネットワークを視覚化しているイメージだ。

 キッチンから。ガラスは各面継ぎ目無しの1枚板!

柄沢祐輔さん。「施主はネットワーク哲学の研究者で、私がやってみたいと思っていた建築と合致し今回実現に向けて動き出しました。非常に新しい試み、新しいリンク構造だと思います。自分では鉄板構造による“複雑な階層状のネットワーク”と呼んでいます。このようなネットワーク状の空間のあり方が、今後の建築の空間のあり方のプロトタイプとなるのではないでしょうか。」

【柄沢祐輔展/ネットワーク的な建築をめざして】
日時:2013年2月15日〜2013年3月27日
場所:プリズミックギャラリー

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