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黒川智之による、奈良の「学園前の住宅」

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黒川智之による、奈良の「学園前の住宅」の内覧会へ行ってきました。
場所は奈良の学園前駅よりバスで15分程。穏やかな傾斜面に建つ、60代の夫婦2人暮らしの郊外住宅だ。


(写真:鈴木研一)
敷地面積 242m2、延床面積146,39 m2、建築面積96,46 m2
外壁はジョリパット・杉板張り


土地は緩やかな傾斜があり、内部は敷地のレベル差に沿うようにスキップフロアとしている。


玄関(写真:鈴木研一)


玄関を入ってすぐに吹き抜け空間(写真:鈴木研一)
引戸の左にはリビングルーム。壁を斜めにすることで視線の抜けをコントロールしつつ、スペースを緩やかに分節している。一見複雑に見えるレイアウトだが、家具の形状によって違和感を感じさせない工夫がされている。


吹き抜け右側は書斎に通じる。


リビングルーム
施主からは「明るい暖かみのある室内空間」を要求されたとのこと。漆喰・和紙など白く素材感のある仕上げが選択されている他、壁や床もシナ合板・オークといった木質材料の質感を活かしつつ白い塗料が重ねられ、素材感を残した仕上がりとしている。


リビングを反対側から見る(写真:鈴木研一)
階段下は多目的ルーム、中腹階段には和室、右奥にキッチン、左にホール


階段から見た左キッチン、左奥ダイニング、右リビングルーム


ダイニングルーム
天井は檜の構造用合板。天井が高くて気持ちが良い。


ダイニングルームから見たキッチン


中二階、二階へ上がる階段
フローリングにはオーク材、階段にも繋がっていく


階段とキッチン、左奥はゲストルームにもなる多目的ルーム


多目的ルーム / ゲストルーム


中二階には和室
壁紙には和紙。


和室から見たリビングと二階へ上がる階段
二階は主寝室


主寝室から見た和室


主寝室
普段は吹き抜けと寝室との境にある間仕切りを開放して使い、風が抜ける広々とした寝室となっている。壁の角度が隣家と正対しないことで、窓の見合いが起こらないように配慮されている。


主寝室テラス
屋根に覆われ半屋外的に使われるテラス。


ウォークインクローゼット
吹き抜けを介してテラスに視線が抜ける。奥に主寝室。


ウォークインクローゼット
扉はまだ塗装されていない状態。


中二階から見たリビングとキッチン
空気調和設備に関して、
敷地のレベル差を利用して設けられた床下に蓄熱暖房機、2Fノ天井チャンバーにビルトインの空調機が設置されている。床下と天井チャンバーをダクトで結び気流をつくり出すことで、チャンバー内に放出された冷気・暖気を床・壁・天井内に循環させ、壁や床を冷やす/暖めることで、輻射熱によって建物全体の温熱環境をコントロールする仕組みとなっている。今回のような一つながりの気積の大きい空間に対しても、今度のムラのない快適な環境が実現できる計画となっている。


1階バスルーム







設計:黒川智之建築設計事務所

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