浅利幸男/ラブアーキテクチャー 一級建築士事務所 (Yukio Asari / Love Architecture) による店舗兼集合住宅「楼庵」のオープンハウスに行ってきました。中央線三鷹駅から数分の三鷹通りに面した場所。
重厚な黒鉄色のファサードが遠くからも目を引く。
住居のエントランスは裏側にある。敷地は商業地域と第一種低層住居専用地域の境に位置し、西側はいきなり閑静な住宅地になるので、それに合わせファサードの表情もがらりと変わっていることと、斜線により上部がセットバックし2階までしか見えないのでとても同じ建物とは思えない。
階段を上がって1階のエントランスホール。まずはエレベーターで5階まで上がってみる。
501号室。3階〜5階は東西両面に開口する長細い部屋。中央にアイランドキッチンが設えてある。
アイランドキッチンにする事で長い一枚壁が現れ、東西から差し込む質の違う光を楽しむことができる。
三鷹駅から3分ということもあり、東側の景色は “駅前” だ。
そこで折れ戸を閉めるとご覧のように。 街のノイズを遮りたいときだけ使えば良いわけだ。
折れ戸の仕上げはリン酸処理亜鉛メッキ。格子の鉄板はよく見ると編み込んである。
一方西側はどこまでも低層住宅が広がり、遠くに秩父、奥多摩、丹沢、そして富士山も望めるので積極的に開いてある。
5階の住戸はメゾネットなので、上階(6階)に上がってみる。
階段を上がって振り返ると、思い切ったレイアウトの水回りが現れた。
反対側の床は下階の天井を高くするため(=下階西側の景色を広く取り入れるため)スキップしている。
空中に浮いているようなバスルーム。どのように使うかはお好みだ。(502号室)
301号室。斜線の影響で上階ほど壁は短くなるが、この3階が一番壁が長い。
水回りは西側に。
203号室。2階では住戸が4つレイアウトされるので一番小さな部屋になる。玄関を入って壁の左は寝室で引戸が付く。
2階になると隣家との兼ね合いで手摺に目隠しが付く。
101号室。1階はテナントもあるので住戸は1つ。こちらでは壁の隣が浴室になる。
唯一の横長部屋。
「ここは東西に開けていますが、西側の眺望はおそらくこのままなので積極的に景色を取り入れ、東側の駅前は今後どうなるか分かないことから、変化していく街並みに対応できるようこのファサードのアイデアを取り入れプライバシーに配慮しました。そして東西から入る光を長い壁に映し楽しむことが出来ます。」と浅利幸男さん。
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