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H2Oデザインによるリノベーション住宅「K邸」

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畑中弘 + 桂野谷寿子 + 丸山慶子 /H2Oデザインアソシエイツによるリノベーション住宅「K邸」のオープンハウスに行ってきました。場所は原宿の喧噪から少し離れたところ。
元々レーモンド設計による4階建ての建物を購入し、1・2階の店舗はそのまま。3・4階の住宅部分をリノベーションしてから住むことになった。

 3階部分は200m2。玄関にはラブラドリーテアンティークという御影石が張られている。光が当たると青い結晶がきらきらと美しい。


 リビングへの特注扉にはデザインガラスがはめ込まれている。

 ヨーロッパの電話ボックスのようにも見える。

 47m2あるLDK。改修前はこの南側に寝室が配置され、リビングやキッチンが北側にあったのを南北逆にレイアウトした。それに伴い配管も大規模に改修。
床はウエンジ材

 暖炉、80インチ液晶テレビ、吊り下げ椅子、無垢板のダイニングテーブルが存在感を出している。
グラフィックの仕事をされている施主が、仕事のために試しに買った色々なLEDライトが天井に付いているのがユニークだ。
また天井をよく見ると、吊り椅子の位置を変えたりハンモックが吊り下げられるよう、いくつも雌ネジが埋め込まれている。



 今回取り付けた暖炉。以前のレイアウトではここに浴室があったのでその窓を利用し煙突が取り付けてある。


 キッチンには料理の色がよく見えるようにと、施主指定の照明が使われている。

 玄関ホールから右には扉が並ぶ。右手前から納戸、トイレ、水回り。左手前から子供室、書斎、主寝室。正面奥は収納。 


 浴室用としてはかなり大きな液晶テレビが。表はガラスで防水されており、壁の裏側からはめ込まれている。

 主寝室。右の窓に上下に開閉できるニチベイのハニカムスクリーンが見える。なるほど隣家からの視線を遮りながら、上は開いているので空が見える。

 主寝室奥から。右の扉は奥さまの書斎で、アンティークの扉が取り付けられている。

 奥さまの書斎。ヨーロッパの重厚なスタイルで静かに過ごせそうだ。

「初め、リビングは半分の大きさで個室を大きく提案すると施主は『もっとリビングを広くしたい』と。お子さんはもう大きいのでそれぞれが思い思いのことをしながらも、家族皆リビングで過ごせるようにと希望されました。」と畑中さん、桂野さん。

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森清敏 + 川村奈津子 / MDSによる「白金の家」

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森清敏 + 川村奈津子 / MDS (Kiyotoshi Mori + Natsuko Kawamura / MDSによる港区の住宅「白金の家」を見学してきました。

 敷地面積64m2、建築面積38m2、延床面積102m2。RC造地下1階、地上2階建て。

 ファサードが斜めにせり出しているのは駐車スペースを取りながら内部空間を確保するためだが、形の異なる四角形三面で特徴的な顔になっている。
窓を設けなかったのは、向かいが駐車場で将来どのような建物が建つか予測が付かないため。

 玄関アプローチはボリュームのある階段。踏面は研ぎ出し仕上げ。 

 玄関。

 玄関から廊下、DKまで同じタイルで張り揃えてある。

 振り返ると壁の傾斜がよくが分かる。約1mほどせり出しているそうだ。 

 1階DK。プライバシーに配慮したことから閉ざし気味の外観だが、上部に2箇所バルコニーを設けハイサイドからこの吹き抜け空間に十分な光と通気をもたらす。



 キッチンからは竹の植栽が見える。自身の裏庭に植えたものかと思ったら借景だった。

 DKの横から水回りへ。

 外壁の傾斜に通じる意匠がここにも。 


 地下へ。 地下には納戸、子供室、主寝室の3部屋。

主寝室。クローゼットは階段下も目一杯利用した無駄のない設計。床はアッシュ材。

2階へ。右からバルコニー、リビング、書斎が吹き抜けを囲んでL字型に配されている。



 2階リビング。ソファーはIDEEで製作したものを造り付けた。床はウォールナット材。

1階に立つと目線は上下方向にいくが、2階では水平方向に。

 テレビは後ほど正面の壁に取り付けられる。その後ろの書斎スペースを取るために外壁がせり出している。上には採光用のバルコニーが設けられている。

 全く景色が見えないのも味気ない。借景が望めかつ周囲からの視線がない位置に絶妙に窓を開けた。内部では様々に表情を変える壁面の構成を楽しめる。

 照明計画は戸恒浩人/シリウスライティングオフィスによる。他の写真をご覧になってもあまり照明の姿が見えないと思うが、夕景の竣工写真が楽しみだ。

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レベルアーキテクツによる「奥沢の住宅」

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中村和基 + 出原賢一 / レベルアーキテクツ (Kazuki Nakamura + Kenichi Izuhara / LEVEL Architectsによる「奥沢の住宅」のオープンハウスに行ってきました。自由が丘にほど近い世田谷区の住宅街。

 敷地面積85m2、建築面積56m2、延床面積120m2。木造軸組在来工法(SE工法)、地上3階建て。

 玄関アプローチ。建物が建っている右側が商業地域、アプローチより左が住居地域だという。

 玄関を入ると目の前に階段室。ガレージは2台分取ったので1階には主寝室一部屋を配置。


 主寝室。開口は南を向いているが隣家が接近しているのでハイサイドに小さめだ。左はたっぷりの収納。

 階段室は四角い螺旋階段。ステップ付け根の金具がステップと同一形状で一枚ずつ異なる。

 2階。正面奥に向かって水回りが伸びる。左はLDとキッチン。


 浴室は浴槽まで一体のFRP仕上げ。浴室が台形になっているため既成の浴槽が納まりにくいためだ。窓からはバルコニーを介して空が見える。 

 リビングは約14帖。床はパイン材。

 バルコニーは縁側のようにデッキを設けた。


 ダイニングスペースに吊されるのは細かいガラスタイルで出来たアンティークのペンダントライト。キッチンの小窓にもアンティークのステンドグラスがはめ込まれている。それぞれ施主が用意したものだそうだ。

 キッチンは "厨房" という雰囲気。上部はロフトのように人が乗ることもできるくらい丈夫な収納。(奥が広がっている台形空間のため写真のパースが妙に見える)

 小窓をキッチン側から見るとこのように。

 2階へ。正面はトイレのドアで北側斜線そのままの形状に。

 2階は何と子供室が4室。4.5帖ほどの個室を4人のお子さんそれぞれに与えた。

 中心はホールで、4人で使える大きな机が置かれる予定。壁面は落書き可能な黒板塗装で仕上げられている。


 同じ側の二部屋はベッドスペースが上下互い違いに配置されている。

施主は自由が丘でヘアサロンを営んでおり、髪や爪、手にも使えるオーガニックワックス セラムの販売も手掛ける。オープンハウス訪問者に用意されていたので戴いた。>>bojico

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遠藤克彦展「CONNECT/ツナギカタ」レポート

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南青山のプリズミックギャラリーで開催されている遠藤克彦展「CONNECT/ツナギカタ」に行ってきました。

 モノ、ヒト、デキゴトが繋がることをテーマにした。


 会場には遠藤さん初期の作品である別荘から、進行中のもの、最新のコンペ作品まで厳選して7つ展示してある。


それぞれの作品は模型とパネルにより解説。

 紀尾井町にある村野藤吾設計の「南部ビル」リニューアル。
テーマは 「古さと新しさを素材と手法で繋ぐ」。築30年、現在のオフィスニーズにマッチさせるにはどうするか。

 公園に隣接する好立地を活かし、1階にレストランを誘致し、屋上に菜園を設ける。そこで育てられたハーブなどをレストランではもちろん、オフィスへも活用する提案までもした。 

 栃木県「茂木町中心市街地活性化拠点プロポーザル」
テーマは「新たに "道" を作って繋ぐ」。

 酒蔵のあった敷地に人々が寄りたくなる "街道" を設け、そこを中心とした複合施設の提案。


2011年の「ラ・シェネガ west」 

 初期に手掛けた軽井沢の別荘がきっかけでその後も多くの別荘を手掛ける。ここではテーマの異なる3作品を展示。


 遠藤さんの代表作とも言える愛知県「豊田市自然観察の森ネイチャーセンター」 。
建物を道のようにデザインし、人と森を繋げる。

 コンペで勝ち取り2010年に竣工した。 
コンペに積極的に参加する遠藤さんは「依頼されたものだけをデザインするのではなく、自分のトレーニングとしても大切にしている。」と話す

※会期中、展示作品を入れ替えるそうなので>>こちらをチェック

【遠藤克彦展「CONNECT/ツナギカタ」】
日時:2013年4月26日~2013年5月26日
場所:プリズミックギャラリー

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エマニュエル・ムホーによる「Zoff 入間店」

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エマニュエル・ムホーさん (emmanuelle moureaux architecture + designがインテリアデザインを手掛けリニューアルオープンした「Zoff 三井アウトレットパーク入間店」へ行ってきました。

デザインコンセプトは「風景」。切り抜かれた様々な風景をイメージした色がリズミカルに空間に広がっている。

ブロックの段差によってリズムや遊びが生まれるディスプレー。ブロックのサイズはW800×H160。ディスプレー棚だけでなく、鏡、引出しなど全てがこの寸法で構成されている。

壁付けのブロック以外は動かしてディスプレーを変えるとができる。


よく見るとZoffの "青" が意識されており、エントランス付近は寒色系で、奥に行くにつれグラデーションで暖色系へ変化している。



エマニュエル・ムホーさん。「現状の店舗は白を基調したデザインで清潔感はありますが少しメディカルな雰囲気でした。今回カラフルな色を随所に散りばめることでファッション性を高め、思わず入ってしまいたくなる店舗を目指しました。」

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堀川秀夫による「ヌースフィット正倉院」

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堀川秀夫造形建築研究所 (Hideo Horikawa Architect & Associates) による作業所兼倉庫「ヌースフィット正倉院」を見学してきました。

 述べ床面積40m2程の木造2階建て。業務用シャンプー・化粧品を製造し美容院に供給している会社ヌースフィットの社屋に隣接して建てられた。

 ファサードに構築した14本の柱は強い髪の毛をイメージ。ガラスを突き抜け梁を支えているもの、そこから2階の棚を支えているもの、さらに屋根を突き抜けている柱もある。

 小道のようなアプローチからエントランスへ。

 1階に入るとコンパクトな作業場。

 2階は整然と棚が並ぶ倉庫。


  柱がガラスを貫通する様子も伺える。


 堀川秀夫さん(右)「"突き抜けること"をテーマにしました。現在別件で施工中の"包み込むこと"をテーマにしている作品と相反する非建築行為から、建築の断片を探ろうと試みました。また正倉院はオーナーが名付けられましたが、文字通りこの建築は倉庫以外の何物でもありません。」

板橋区の荒川沿いを散歩中に出会えます。

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「松岡聡+田村裕希展/One More House, Please!」レポート

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東京南青山のプリズミックギャラリーにて5月31日より始まる「松岡聡+田村裕希展/One More House, Please!」を見に行ってきました。
Satoshi Matsuoka & Yuki Tamura

 進行中の住宅プロジェクト3点を模型により紹介する展覧会。

 手前「日立の増築」は現在建て方が終了したところだ。

奥行きが60mもある旗竿敷地で、計画地周辺は店舗などの駐車場に囲まれている。右の母屋の増築というかたちになる。

 中を見ると左に三層のフロアと右に扇形の半螺旋階段が占めている。

 1階にDK、水回り、書斎。2階はリビング。その上に寝室を兼ねたロフト。空間の奥行きは2m程しかない!

 反対側は吹き抜けと考え、そこに大きな階段が挿入されているイメージだ。

 南西を向いた円弧状の壁にはリズミカルに開口を設け、ツタを生やしたり、テレビも設置する。

 埼玉に計画中の「小泉の住宅」。一見シンプルに見えるが建物の平面は角張った8の字型をしており、南北両側の凹んだところに大きな軒が架かり、軒下にはレベルの違うテラスが4つも突き出す。 


 鳥取で計画中の「鳥取の住宅」。 地面が空中に持ち上がったイメージ。2階には木々が根を張ることができる植生素材を敷き詰めるアイデア。

 左のアパートの外階段や、右の予測不能な空き地を避け思い切って2階レベルを5m以上に持ち上げると川の土手、さらには遠くの山並みまで望めるようになる。 

 1階からはうねるようにアプローチ階段が伸びている。
これから実施設計、そして施工見積が控えているので "予断を許さない" プロジェクトだ。


 二人が手掛けた「サイト-建築の配置図集」。世界中の名建築を思い切りズームアウトして見るとどんな周辺敷地が現れ、その建築設計の隠れた意図が見えてくる、という図集で今年学芸出版から刊行しされた。

松岡聡さん(左)、田村裕希さん(右)はSANAAで出会った後、2005年に事務所を共同設立した。「今回紹介する3つのプロジェクトは土地柄もお施主さんの要望も全く異なります。そこから生まれたアイデアも進行方法も異なります。それらの違いを見て戴きながら私たちの考えをご紹介します。」

【松岡聡+田村裕希展/One More House, Please!】
日時:2013年5月31日~2013年6月28日
場所:プリズミックギャラリー

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西田司/オンデザインによる「テラス・ハウス」

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西田司+海野太一/オンデザイン (Osamu Nishida / on design による集合住宅「テラス・ハウス」の内覧会に行ってきました。神奈川県の辻堂駅から海側に15分程歩いた場所。

 敷地面積112m2、建築面積66m2、延床面積98m2。木造2階建て。

 一見いくつの住戸が入っているか分からないが2戸の長屋で、1DKと2DKの間取りにそれぞれ4つ、計8つものテラスを持つ。

 テラス側は南東向き。エントランスは建物右のアプローチから。

 先ずは1DK52m2の部屋から。右にDK。

 DKとその奥に "サンルームテラス"。

 居住部52m2のうち、19m2がテラスだ。

 2階寝室。左上には "ロフトテラス"。右奥は水回り。


 水回りから出られる "ランドリーテラス"。

 振り返るとご覧の感じ。この下は "サンルームテラス"だ。 

 手摺は幅広に設えてありビールなどを置きながら寛げる。 

 西田さんへはテラス越しにインタビュー。実際お隣さん同志このような感じになるでしょうか。

 そして隣へ。こちらは2DK69m2、うち21m2がテラスに。階段室を挟んで左右に寝室があるので家族住まいにも対応できる。


 "木漏れ日テラス"。屋内に見える木戸はトイレかなと思って開けると収納だった。

 こちらの住戸にはシャワーが付いている。海まで10分のロケーション。サーファーにはありがたい設備だ。

 2階へ。

 踊り場の延長にあるのは "お昼寝テラス"。その下のシャワーが暗くならないようにデッキは隙間を広めに張ってある。

 さらに上には "見晴らしテラス" がある。

 中に戻ってDK。 

 モルタル、フローリング、そしてここはタイルと床の仕上げを様々にし、そこから延びる各テラスにも個性を持たせた。
左奥は水回り。

 水回りからは "見晴らしテラス" に上がることができる。

 最後の "ガーデンテラス" からはおそらく全てのテラスを望むことができる。

西田司さん(右)、担当の海野太一さん(左)。「湘南特有のとてもオープンな土地柄で、あまり人目を気にせず敷地の外部を楽しみながら利用する活動的な地域性があります。そういった地域性を求めて住まう人にこの建物の魅力を感じてもらって住んでいただけたらと思います。」
 
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菅原大輔 / SUGAWARA DAISUKE 設計による「ワインと風景のある家」

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菅原大輔 / SUGAWARA DAISUKE 設計による「ワインと風景のある家」の内覧会へ行ってきました。
設計イメージ:SUGAWARADAISUKE 
大阪府の山並みに佇む 敷地面積 558.98㎡、建築面積 217.36㎡、延床面積 260.38㎡ の個人住宅、RC造2階建て。

全体模型:SUGAWARADAISUKE 
山脈に連続する地形に沿うように配置し、ボリュームの位置を微妙にずらすことで、収納スペースを作りやすくしています。 主要な部屋からは大阪の街が眺望出来るようにそれぞれの部屋や窓の配置に工夫がなされていました。 

設計イメージ:SUGAWARADAISUKE 
堅強石垣で作られた敷地に、石垣のからの連続で自然と人工の中間であるコンクリートを使用し、全体を緑色に塗装。塗装は、イメージに合う緑になるまで3度塗り替えたそうです。

左ガレージ、中央隙間が玄関扉になっており、岩の中に入って行く様なイメージです。

左奥:玄関 
右側の階段を登って行くと屋上へ続きます。

設計イメージ:SUGAWARADAISUKE
海外からの来客が多いので、屋上では人が集まってパーティーが出来るように少し広い空間を設けています。

「眺望や屋外の行為応答する居場所」
山並みを背景に家のほとんどが見渡せます。

右はトップライト 
トップライトの下は玄関通路となっています。

玄関に戻り、岩の中に入ってみます。

玄関を入ると、洞窟の中のような印象的な空間。 

少し進むと吹き抜けのトップライトから間接的で優しい自然光が入ってきます。 光の加減がとても気持ちがよいです。 

さらに奥に進むと、左にはキッチン、右側にはダイニング、先には大きく開けたリビングルームが配置されています。狭く低く暗く入り、高く明るく空間を広げるアプローチ。 

一番光りの入るリビングルーム。 
時間帯によって入り込む光の強さや角度が違うので緑色の壁の色が驚くほど変化していきます。影になる部分は限りなく黒に近い深い緑に見え、光が直接当たる壁は明るい草木色に見えます。 奥に見える白い部屋はトレーニングルーム。

トレーニングをしながら景色を楽しめるようにと窓の位置は少し低めに設定されています。 隅々まで行き渡った心遣い。

奥の壁には鏡 。外には雨水貯留槽。
タンクに貯めた雨水を普段から水道水の代わりに使用。

リビング 
右側の壁は崖側であるため、耐震壁構造。 天窓からは時間帯によって細い自然光が入ってくる仕組みに。 四角い開口部の向こう側には白い部屋のキッチン。 
緑は外、白は内。岩の内外に分け空間に変化を。 

キッチン

リビングから中庭を望む

リビング 設計イメージ:SUGAWARADAISUKE 

大きく大阪の街に開かれたリビング

ワインセラーのあるダイニング 

ダイニングからは中庭が望めます。 

フロア

中から外へ続くグリッド 。天井も同じ。

どこまでも続いていくようなグリッドは空間の広がりをもたせてくれます。

階段室から 

扉の奥には和室 

障子を開けると小さな坪庭 。仏壇に光を届けます。 

和室から見た階段

階段室の採光がとても明るいので、登りたくなります。 

寝室に続く廊下 

寝室


バスルーム

里帰りをされるお子様の部屋・ゲストルーム 



設計:菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE

「大阪の山並みに佇む住宅は、要求された諸室を地形に沿うように配置し、これらを大阪平野への眺望や屋内外の関係が最適になるように変化させた。結果として、岩のように積み上げられたその内外には、光や風景が異なる居場所群が展開している。荒々しく着色された表面は、季節と時間によって闇にも新緑の植物のようにも見える。
山の一部のようなこの場所での体験は、地形 / 機能、自然 / 人工が融合した山城のようでもある。」

設計 :菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE
設計協力 :原田勝之 / (実施設計)
構造 :オーノJAPAN
施工 :まこと建設株式会社

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「マテリアライジング展」レポート

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6月8日より東京藝大で開催されている「マテリアライジング展-情報と物質とそのあいだ / 23名の建築家・アーティス トによる思索」の内覧会に行ってきました。
参加しているのは、最先端のデジタル技術や造形技術を積極的に使ったり開発している建築家・アーティスト。

会場の芸大美術館陳列館は1929年に建てられた。この古い建物で最先端の技術を展示するというコントラストが面白い。

会場構成は西澤徹夫氏が手掛けた。「ただ作品を集めるのではなく、現実の空間で展示すること=マテリアライジングだなと感じた。回遊性のある空間のなかで色々な角度からみてもらいたい。」

Akihiko TANIGUCHI | 谷口暁彦
"日々の記録" 複数の角度から写真を撮ることで3D化してくれるソフトウェアPhotosScanを使って自分の家の中を3Dにした作品。

手前に置かれた装置で動かすことが出来る。

Kazuma GOTO + Hiroshi AMANO (Arup) | 後藤一真 + 天野裕(アラップ)
透明アクリル製のスツール兼照明の試作。棒材は、スツールとしての構造材と、光源を屈折・反射して床を照らすための照明材を兼ねている。

Source Organization Network (So Sugita + Hiromitsu Konishi) | 杉田宗 + 小西啓睦
"Equilibrium Shelf" 岡山市内に計画中のベーカリーに設置する陳列棚のモックアップ。

Kotaro IWAOKA | 岩岡孝太郎
"knitting paper module <アミガミ>" レーザーカッターで切り出されたカーテン。

Michael Hansmeyer + Benjamin Dillenburger | マイケル・ハンスマイヤー + ベンジャミン・ディレンバーガー
"デジタルグロテスク" 1/3模型

AnS Studio | アンズスタジオ 竹中司 岡部文
"Neuro fabrcis:ニューロ・ファブリクス" 次世代型建築モジュールの提案。従来の手の仕事と先進的なコンピュータ技術を融合し「木」の可能性を最大限に引き出す試み。

Hironori Yoshida | 吉田博則
"Digitized Grain" 透明なポリエステルレジンから木へと木目に沿って徐々に変化させることで直接的なつなぎ目以外の接合方法の提案をしている作品。

kwwek | ケーダブルダブルイーケー 木内俊克 + 砂山太一
"PU" 水と同等の比重1.00を持ち、156%の引帳伸び変形を許容する超軟質の透明ポリウレタン樹脂の塊り。

[gh/e] | ジーエイチイー
"she/彼女"

noiz architects | ノイズアーキテクツ
"線入力三次元ボロノイ図形による構造体のスタディ"

Kenji TOKI | 土岐謙次
綿布を漆で固めた乾漆の平板をレーザーカッターで切り抜き、その部品を漆塗りで仕上げた後に連結させてできた立体造形。

000lab in Keio SFC | 慶応義塾大学SFC松川昌平研究室
数学的に表現されたTG(Topological Grid)を実環境に翻訳するために開発された「TG_Kit」のプロトタイプ。

doubleNegatives Architecture | ダブルネガティヴスアーキテクチャー
"なご原の家" dNAが研究・開発している"コーポラ"というマルチエージェントシステムによって設計された住宅。

Tomohiro TACHI | 舘知宏
"フリーフォーム・オリガミ" 折りで表面を覆い尽くすことにより、正・負のガウス曲率を持つ自由曲面形状を零ガウス曲率曲面=折紙で実現したもの。

Ryuji NAKAMURA | 中村竜治
"泉" ミラノサローネで展示した「NEOREAL IN THE FOREST」の部分モックアップ。映像を空間で受け止めたらどうなるかという試み。

Jun FUJIKI | 藤木淳
単一素材から様々な素材感や現象を創出するマテリアライゼーションの初期実験的な試みを、藤木さんのキャラクターである"キャスト"に適用したものwから今回数点をピックアップ。

作品としてのアウトプットだけでなく、その背後にある設計プロセスや技術にまで焦点を当て、情報だけでもなく物質だけでもない"そのあいだ"を展示することで新しい創造性の価値を示すという趣旨の展示。「元々こういう展示が日本であればいいなと思っていた。ネットワークを元に集合的にわき上がってきた展示です」と企画・出展している砂山太一氏(前列右端)。


マテリアライジング展
日時:2013年6月8日~6月23日
場所:東京芸術大学美術館陳列館



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河内一泰による住宅「HOUSE d」

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河内一泰による世田谷区の住宅「HOUSE d」のオープンハウスに行ってきました。

 敷地面積110m2、建築面積55m2、延床面積114m2、木造2階建て。正面は北向き。

 ファサードは窯業系サイディング板(繊維強化セメント板)にウレタン塗装をしたもの。亜鉛メッキを施された大きな庇がつく。

 かなり広い玄関は絵を飾り、大きなガラスを介して街に開かれたような空間にするそうだ。居室との間は引戸を開閉する。

 玄関から一歩入ると総ステンレスのアイランドキッチンが。換気扇ダクトは3.6mの天井まで延びる。

 奥の南側がダイニング、その左がリビング。

 左上には上階が覗いている。そして柱=壁、梁=床が妙に良く見えるのは10cm程フランジ(出張った縁)が設けてあるからだ。

 こちらからだと建物の断面を見ているようだ。これがフランジ無しで単なる端面を現しにしているだけでは、こうもくっきりは見えないだろう。

 リビング側から見るとキッチンとの境には軽く仕切りがある。また床も3色に塗り分けられており、こうすることで1階はワンフロアだが用途毎がパーツのようにみえる。


 天井まで届く書棚。施主は出版関係のお仕事をされているということで本が多い。

 右の階段にも "断面" が。

 1.5階へ上がる途中の断面 。

 1.5階(踊り場)。こちにも書棚が。書棚に掛かるハシゴからはワイヤーの手摺子が下に延びておりこの位置で固定だ。
奥は小さな客間。背中側が子供室になる。

 客間。断面の向こうには水回りが見えるがカーテンが付くそうだ。

 踊り場の反対側、2段下がって子供室。

 子供室からは1階のキッチンやリビングがよく見える。上はガラスで仕切られた主寝室。

 踊り場から4部屋を見る。 梁は150mm、柱は120mmのラーチの集成材。床、壁、天井、パインやラワンの使い分けた合板が全て断面で見える。

 2階には主寝室と水回り。

 主寝室。左の子供室の上はロフト。

 断面はこのように。ハイサイドライトの向こうはバルコニー。

 ロフトから。


 水回り。トイレや浴室が後付けの箱のような設えだ。筆者が立っている階段からバルコニーに出られる。

 水回りから。

河内一泰さん。「以前から温めていたアイデアを実現できました。 まだ家具が搬入されていないのに物のある空間が既にあり、それらが断面図的に見えます。しかし実際に空間を移動するとそれぞれはレベルを変えながら全体的に繋がっていると感じられます。」

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Studio Visit:OMA NY

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eMagazine

ワールドアーキテクツから毎週発行のeマガジン。世界中の建築設計事務所を訪れる「スタジオ訪問/Studio Visits」シリーズでは、オーク表参道のCOACHを設計されたことで話題の、レム・コールハース率いるOMAのニューヨーク事務所のパートナーを務める重松象平氏にお話を伺いました。オフィスの様子や、世界各地で進行中の最新プロジェクト、実現されなかったプロジェクト等々をeMagazineのエディター、ジョン・ヒルが紹介しています。

今回は特別にジャパン・アーキテクツでは、eマガジンで特集された興味深い記事をピックアップし、皆様にご拝読頂きたく翻訳致しました。

PDFをダウンロードする→ OMA NY STUDIO VISIT

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川本敦+川本まゆみ / mA-styleによる住宅「コヤノスミカ」

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川本敦+川本まゆみ / エムエースタイル建築計画による静岡県焼津市に竣工した住宅「コヤノスミカ」を見学してきました。

 延床面積83m2、木造2階建て。正面は南東向き。

 既存の母屋に隣接した増築というかたちで、若夫婦家族のために計画された。

 母屋との間に緩く庭を設け、ガラス張りの渡りで繋がる。 

 玄関は正面の引戸。反対側にも引戸が付いており建物の裏まで一直線に繋がる。建具はベイヒバ材。

 裏手も段差があるが同じ敷地。「地方では敷地が広く周囲に余裕があるので四方から見られることが多い。そのため裏側とはいえ手が抜けません。」と川本さん

 玄関を上がり渡りを振り返るときっちりシンメトリー。渡りの途中、両側は収納。

 見渡すと外部から見えた切り妻の意匠が室内に幾重にも連続していた。

 これらは単に意匠ではなくSPF材を構造用合板で挟んだ厚さ62mmのパネル状の小屋梁になる。仕上げにはラワンが張ってある。

 ワンルームの四角い空間の上に三角の空間が被さっているようなイメージだ。 

 ダイニングキッチン。 日々の料理や食事は基本母屋で行うのでキッチンは簡易な設えだ。

 この建物は母屋とは違う若夫婦の趣味や寛ぎの空間。友達を呼んで食事したり、絵を描いたりものを作ったり。

 どちらを向いてもシンメトリーな構成。 ここは奥さまの趣味スペース。
法規的にガラスは防火である必要はないそうだ。

 振り返って洗面スペース。 これらは一間間隔に設けた耐力壁の間を利用している。

 土間部分はご主人の趣味スペース。

 2階への階段は踏み板も手摺も片持ちだ。

 土間側から。

 職人さんにも一手間掛けてもらっている。 

 1階の床から約2.2m上がった2階は16m2ほどのロフトのようなスペース。基本母屋で寝るがこちらにも寝ることができる。正面に軒下に開く窓が見える。

 2階から。小屋裏と居室が異なる表情と異なる仕上げで別物のはずだが、互いの余白や気室が感じたことのない空間体験を生んでいる。






川本夫妻。 「新しい切り妻のかたち、小屋裏の使い方にチャレンジしました。若夫婦家族のための母屋とは違う空間ですが、母屋とつかず離れずの関係性を持たせ、空間の余白や隙間に人と生活を重ね合わせていくような連続性のある構成にしました。」

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堀部直子+Horibe Associates architect's office による「深井の家」

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堀部直子+Horibe Associates architect's office による「深井の家」の内覧会に行ってきました。


建築面積83.63㎡、延床面積139.24㎡、木造2階建て

リビング/ダイニングから床を延長し、ベランダのような縁側のような空間を。袖壁は視界を隠す役割と準防火地域であるため。
(*建築基準法 第62条 2. 準防火地域内にある木造建築物等は、その外壁及び軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし、これに附属する高さ2mを超える門又は塀で当該門又は塀が建築物の1階であるとした場合に延焼のおそれのある部分に該当する部分を不燃材料で造り、又はおおわなければならない。)


縁側からダイニング/キッチンを見る


玄関
玄関ドアに使われている古い硝子は施主が学生時代に住んでいた部屋にあったもので、何か記憶を残したいとの要望を玄関ドアに用いた。照明器具は施主が選ばれたもの。


ダイニング/リビングからキッチンを見る


右手前に玄関ドア、右奥の部屋は和室に

スッキリとした和室
奥には浴槽


振り返ってみたキッチン
スッキリとしたリンナイのガスコンロ


ダイニング/リビング
奥に続く縁側と庭(工事中)


2階へ
階段を上がった右側には寝室、正面にはトイレ、左側には子供部屋が2つ

2階階段スペースのトップライト
漆喰壁の陰影が美しい


寝室の扉も屋根型に
左上の小窓はトイレの窓。電気を付けると光るので、使用中であることが分かる


主寝室
切り妻屋根の形状をそのままに
間接照明が優しい


主寝室のドア
屋根の形状とドアが同じ山形に


子供部屋のドア 閉


子供部屋のドア 開


女の子の子供部屋はピンクに
色は施主が決められたそうです。


子供部屋のベランダ


金具はKAWAJUN、電気配線器具はJIMBO


フローリングはナラ材

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長谷川逸子による共同住宅「NISHIMAGOME TERRACE COURT」

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長谷川逸子・建築計画工房 (Itsuko Hasegawa Atelier)による共同住宅「NISHIMAGOME TERRACE COURT」の内覧会に行ってきました。場所は大田区の西馬込。

 敷地面積1,800m2、建築面積900m2、延床面積2600m2。30戸の賃貸住戸とオーナー家族の住戸からなる。
手前角、敷地目一杯ではなく曲がり角の見通しが良くなるよう近隣への配慮が見られる。


 敷地東面は60mある。傾斜地のため以前は擁壁が続いて建物は一段上にあった。

 大きく二棟の構成で左がオーナー棟(一部賃貸)、右が賃貸棟。人が立っているレベルは1階だが法規的には地下になり、その殆どが駐車場や駐輪場にあてられている。

 まずは賃貸棟へ。

 エントランス。天井に張られたガルバリウムの波板が奥行きを、正面は横へ伸びる階段が広がりを持たせている。

 階段は2階レベルまで続いている。

 大階段左右に、屋外や半屋外の階段が構成されている、廊下とも絡みながらどこへ足を踏み出そうか迷う。

 階段を上がると中庭が広がっていた。低木から高木、常緑樹や落葉樹、季節毎に花を付ける木々は長谷川さん自らが計画し植えられた。

 部分的にガラスがミラーになっており、木々を写し込み奥行きを感じさせている。

 玉砂利洗い出しで仕上げられた小道は建物に吸い込まれるように配されている。 

 階段室とも連続する小道。敷地と建物の表情は異なるが、それぞれが結びつき一体となったデザインだ。




 賃貸住戸。28m2から60m2まであり、多くは40m2台。賃料は15万~27万。(入居者募集中で取扱は三井不動産住宅リース)

 30戸のうち間取りは22パターンもある。

 4階から。 賃貸棟は中庭を囲むようにコの字型になっている。

 通りに面した1階にはガレージ直通の部屋もある。

 居室からはガラス越しにガレージと連続し、車やバイク好きにはたまらないタイプだ。

 次にオーナー棟へ。こちらの共有部を介して施主世帯と親世帯に分かれる。 正面奥はホビールーム。

 ホビールームはガレージと連続している。

 共有部の階段室、下から階段を上がって振り返る。ガラスの向こうに中庭を望むことができる。

 施主住戸のリビングへ。 右側の玄関から回って入ってきた。右奥がキッチン、正面奥が水回り、左奥が階段室で室内エレベーターも見える。床はホワイトアッシュ材。

 上の写真で見えた引戸を動かすと鏡が現れ、庭の緑を写し出す。

 キッチン。 それぞれの天板はコーリアン。

 3階子供室の一つ。ダークな色調の家具は木材ではなく、均一な表情になるようメラミン化粧板を選択。

 3階から中庭を見る。左手前は施主住戸のプライベートコート。

 4階主寝室


この日長谷川逸子さんは手掛けている「ふじのくに千本松フォーラム」の展示・イベント施設である「キラメッセぬまづ」の竣工式のため不在だったが、後日コメントをいただいた。
「広々とした緑の中庭を囲むように各室を配置し、中庭を横断し散策する中で、通路やテラスから様々な緑の風景が楽しめるように設計しました。緑によってリラックスする住まいのあり方を提案しています。」

「キラメッセぬまづ」の写真も届いた。(photo: URBAN ARTS)

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納谷建築設計による「豪徳寺の住宅」

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納谷建築設計 (Manabu + Arata / NAYA Architectsによる世田谷区の「豪徳寺の住宅」のオープンハウスに行ってきました。

 敷地面積50m2、建築面積32m2、延床面積95m2。木質ラーメン構造、3階建て。

 敷地は近隣商業地域のため、北側斜線もなく、許容建ぺい率も80%の地域。ご覧のように三面に隣家がぴったりと迫る条件だ。

 施主はこの敷地条件で「明るい家」を望んだ。そこで思い切って南側のほぼ全面に開口を設け9つに分割した。

 玄関を入ると開口の内側は3階まで吹き抜けの階段室で、居室はその階段室に向かって全て開放している。

 視線を下に戻すと左側から下足入れ、ウォークインクローゼット、トイレ、浴室、主寝室と一直線に並ぶ。

 浴室。

 主寝室。各室にはカーテンが付く予定。ガラスには乳白色のシートが貼られているので外部からの視線はない。

 1階の奥から見上げる。吹き抜けの高さは7.5m。

 2階へ。外観で9つに分割された開口の意匠は、室内にも継承し9つに分割されている。

 2階LDK。ご覧のような明るさを実現。

 開口は2階で2.1m×2.1m、他の階も大体同じ大きさ。手前の窓枠下部には植木鉢が置けるように凹みがある。凹みはにFRP防水がされている。


 キッチンの背後はパントリー。こちらや1階クローゼットの壁は本漆喰をご主人自らが塗り上げた。 

 読書好きの施主のためにマガジンラックを作り付けた。マガジンラックの上など北面にもいくつか開口があるが開き戸で覆いがされている。

 3階へ。手前からライブラリー、サンルーム、子供室と連続する。

 ライブラリーは落ち着いて読書できるようダークな色調に仕上げてある。


 サンルーム。外部の物干しスペースはないのでここで洗濯物を干す。 

 網入りの大きなペアガラスの設置は7、8人掛かりだったそうだ。この面を支えるため柱・梁には120×300の木材が格子状に入っている。

 子供室はこの住宅で一番明るい部屋だ。 3階の床はウォールナット、アッシュ、パインと三種類張られていたのにお気付きだろうか。
ちなみに1階は構造用合板、パイン、ウォールナットが張り分けられていた。


悪条件の敷地では時に思い切ったことが必要になるが、ここでは南側をほぼ全て採光に特化した開口にし(一部開閉も可能)気持ちのいい空間を生みだした。

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坂茂建築設計 (Shigeru Ban Architects Eruorpe) パリ郊外セガン島 『シテ・ミュージカル』コンペ優勝

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坂茂建築設計 (Shigeru Ban Architects Eruorpe) パリ郊外セガン島 『シテ・ミュージカル』コンペ優勝!

ブーローニュ・ビヤンクール市のセーヌ川に浮かぶセガン島は、自動車メーカー、ルノーの工場跡地と知られ、パリ市民に長く関心を持たれてきた。1999年には建築家の安藤忠雄氏の設計によるピノー財団の現代美術館の計画があったものの、2005年にその計画はピノー氏本人により撤回。その後、建築家のジャン・ヌーベル氏をコンサルタントとして迎え、2010年6月に新たなPFI(民間投資公共事業)の共同開発の計画が発表された。

この『シテ・ミュージカル』 Cité Musicale は、その一部としてパリの西のゲートに相応しいモニュメンタルな建築物になることを期待され、Shigeru Ban Architects Eruorpe + Jean de Gastines Architectes の案が選ばれた。

『シテ・ミュージカル』は、多目的コンサート・ホール4500/6000席、クラシック音楽ホール1150席、リハーサル室・収録室、パリ・オペラ座付属音楽教育施設、レストラン・ショップ、オーケストラ関係者住宅、公園などで構成される。
完成は2016年6月(一般公開予定は2016年10月)。
















Drawings : © Shigeru Ban Architects Europs

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中山英之、長谷川豪、TNAによる「3人のクライアントと3人の建築家」展と関連トークイベント

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港区芝浦のSHIBAURA HOUSEにて開催の「3人のクライアントと3人の建築家 – 暮らしの時間、家の時間 -」展最終日、関連トークイベントもあるので行ってきました。

中山英之、長谷川豪、TNA、3組の若手建築家がデザインしたユニークな家と、そこに暮らす住人に焦点をあてた展覧会。
それぞれの建築のクライアントと建築家が共同で模型と自由なメディアインスタレーションを展示したかたちだ。



 長谷川豪 "経堂の住宅"。

 メディアインスタレーションはクライアントによって撮影された日常のシーンと、建築家とクライアントの対話の数々。

 武井誠・鍋島千恵/TNA "キリの家" の模型。

 そしてクライアントが制作した映像を出展。

 中山英之 "O邸" 。

 模型と6つのディスプレー。

 関連トークイベントは "The Strength and Weakness of the Japanese Custom-Made House in a Global Context" (世界における日本の住宅建築、その「強さ」と「弱さ」)と題し開催された。

 本展企画者である、オランダのCathelijne Nuijsink(カテライネ・ノイシンク)さんは建築ライター・批評家で、長年にわたる日本の住宅に関するリサーチから、日本の住宅における建築家とクライアントの独特な関係について"建築家は脚本家でクライアントは役者のような存在"と定義。また「日本の住宅は詩的でビジョンがありヨーロッパの人達も沢山学ぶことができると思う。実際そのようなユニークな住宅が建つ土壌を彼らは羨ましいと思っている」。「海外の人達はメディアを通じて日常的に不思議な日本の住宅を目にし、このような住宅ばかり溢れている国だと勘違いする人もいるくらい」と話した。

 第二部はゲストを迎えたディスカッション。テーマに沿ってそれぞれの立場から意見が述べられた。左からRafael Balboa氏(東京大学大学院隈研究室)、Darko Radovic氏(慶応義塾大学教授)、千葉学氏(建築家、東京大学准教授)=カテライネさんは教え子、小林恵吾氏(早稲田大学建築学科助教)、 Javier Villar Ruiz氏 (隈研吾事務所)

カテライネさんの著書「How to Make a Japanese House」。昨年オランダのNAi Publishersから出版されている。

【3人のクライアントと3人の建築家 – 暮らしの時間、家の時間 – 
日時:2013年7月1日〜7月13日
場所:SHIBAURA HOUSE
www.shibaurahouse.jp/event/3clients3architects/?instance_id=57422

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ギャラリー・間「クリスチャン・ケレツ展 -The Rule of the Game」レポート

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東京港区のTOTOギャラリー・間で7月19日からはじまる「クリスチャン・ケレツ展 -The Rule of the Game」の内覧会に行ってきました。
Christian Kerez Exhibition -The Rule of the Game

 スイスを拠点に活躍する異才の建築家クリスチャン・ケレツの日本初の個展。
「建築とは既成のルールや固定概念を破る "知的な作業" 。模型やレンダリングで空間や構造の検討を繰り返し、周到に練り上げていく設計スタイルをとる。プロジェクトごとに改めてコンセプトやアイディアを練りながら新しいオーダーを見つけ出していく。そして単純化し、建物をひとつの思想、ひとつの原理にまで還元し、無限にバリエーションを増やす "知性のミニマリズム" によって空間が自由で豊かになる。」展覧会概要より抜粋


 5つのプロジェクトだけのシンプルな展示だが緻密な相互関係が空間として感じ取ることができる。
今回展示されるコンセプト模型は、リアリティを目的にしているわけではない。模型には固有のリアリティがあり、抽象的なものが具象化されプロジェクトの背景にある理念が見えてくる。


 "ホルシム研究開発センター/Holcim Competence Center" 
2008年コンペで1等を獲得。もっと大きな模型を作りたかったがオフィスのエレベーターに入らないという理由でこのサイズになったそうだ。


 中は儚くて、外はしっかりしているという対照的な性格を持っている。床・天井の開口によって異なるフロアで人の気配を感じ交流が密になる。 
会場の壁面には内部を望む動画があるので是非見ておきたい。 

 スタディモデル。基本的な理論構造は同じだがライトウェルの光の筋道と関わりあいが異なる。

 "ワルシャワ近代美術館/Museum of Modern Art in Warsaw" 
2006年コンペで1等を獲得。今回いちばん小さな模型で積極的に映像と一緒に見てもらいそうだ。


 1階は柱や梁が密に構成されている。

 対して2階は柱や壁が無く、ヴォールト天井が空間に変化を与えている。

 "スイス・リー・ネクスト/Swiss Re Next" 
2008年コンペ案。 


 3箇所の階段室が14階のフロアを縦横に貫く。どの階段を使うかは各人の自由だし、階段室の位置の違いで各フロアの平面に変化が生じ、低予算でこれ見よがしでなくても多様性をもたらすことができる。

 コンペについてケレツさんは「スイスにはコンペが沢山ありますが、負けることを大前提にして臨んでいる。そして勝つか負けるかは重要ではなく、その結果何が残されるのかが大事です」と話す。

 "パライゾポリスの公営住宅/Social Housing in Paraisopolis"  
サンパウロのファベーラ(バラック集落)に住む人たちに供給する住宅。ファベーラでは衛生状態や地盤の悪い箇所も多くあり立ち退いて転居してもらう。

 450戸の小さな住宅を建設する計画。複雑に見えるが5種類の間取りのみで構成されている。

 あえてファベーラとあまり違いのない環境を用意した。直接路地に出られ、居間の正面にはベランダがあり物干しをしたりそこで過ごしたりも出来る。ケレツさんは実際ファベーラで2週間過ごしたそうだ。

 通常ブラジルでは西洋型の近代主義風の住戸しか提案されないが、ファベーラを全く別物のその土地固有の建築様式と捉えて提案した。

 会場の資料をめくると現地の航空写真があった。手前にごちゃごちゃと広がるのがファベーラ。赤いのが計画地なので、いかにこのファベーラが広大かが分かる。 

 "鄭州の高層ビル/Highrise in Zhengzhou" 
中国鄭州 (ていしゅう) のオフィス・商業ビルの第1案と第2案。手前は当初の案。コンセプトは気に入ってもらえたが張り出したケーブルが消防法に抵触するとのことで奥の第2案を再提出した。


 第1案。中心を貫くコアを設けずオープンで華奢な儚さを重視した。1階と30階では掛かる加重が30倍も異なることを可視化した。構造体の密度が上・中・下層で変化していく。 


 第2案。 各階を貫く柱、というよりフロア毎に密度が変化するトラス構造の連続。


 スタディモデル。すべて違うものに見えるが、同じ構造のことについて検討したもの。

 会場には実際に使用したプレゼン資料が置いてあるので、2つの違いや同じ所を見比べるのも面白い。

クリスチャン・ケレツさん。
The Rule of the Gameというタイトルについて「最終的にどうなるかは、経済的、構造上の諸事情でRuleが機能していて私が見いだすもの。一方Gameは例えばクライアント、行政が決めていて、私の力が及ばないものという定義です。」
「Ruleというのはプロジェクト毎に違い必ず目的がある。想像力だけでなく"リアル"に力を発揮し機能していくことが大事。それでなければただのschemeで終わってしまう。」
また建築とは何かについて「その定義は沢山あり様々な捉え方ができます。私は美的な好みもなく、表面的なことには興味がありません。一番興味があるのは本当の本質を明らかにしていくことです。」と話した。

クリスチャン・ケレツ展 -The Rule of the Game
会期:2013年7月19日〜9月28日
場所:TOTOギャラリー・間
詳細:http://www.toto.co.jp/gallerma/ex130719/index.htm

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伊藤博之・川辺直哉・田井幹夫・松野勉「ノイズを設計する 刊行記念展」レポート

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彰国社より発売された「ノイズを設計する-あたりまえの建築を目指して-」の刊行を記念して東京南青山にあるプリズミックギャラリーで開催される展覧会。伊藤博之(O.F.D.A.)、川辺直哉(川辺直哉建築設計)、田井幹夫(アーキテクトカフェ建築設計)、松野勉(ライフアンドシェルター社)4氏による共著だ。
Planning the Noise Exhibition : Hiroyuki Ito, Naoya Kawabe, Mikio Tai, Ben Matsuno

 4人がそれぞれの実作を訪問し、それぞれの建築について対話を重ねそれをまとめた本だ。

 本に使われている写真は竣工写真ではなく、住まい手が生活を重ねている様子を撮り下ろしの写真を使っているのも興味深い。 

 展示されているのは4作品それぞれの模型、パネル、図面。

 図面の周りには沢山のスナップショット。

 近づいてみると、訪れた際建築家たちが自ら撮影した写真と、そこにコメントが貼られている。 


 会場には付箋が置いてあるので、観覧者は自由にコメントを書き込める参加型の展覧会になっている。

  模型は1/50、展示台の大きさも揃えて並んでいる。

 O邸/川辺直哉

 玉川の集合住宅/伊藤博之

 明圓寺納骨堂 '游心庵'/松野勉

 Takanawa Terrace/田井幹夫

 左から松野勉さん、伊藤博之さん、川辺直哉さん、田井幹夫さん。
「建築にとって不要な要素をノイズとして排除しようとしても、それらは現実としてあたりまえにある。ならばそのノイズをきちんと感じ取り建築の要素としてあたりまえに構成するとはどういうことなのか。」と4人は話す。

 オープニングの様子。 

「身の回りの具体物が発する文脈や感覚を積み上げていくこと。あたりまえのことをきちんと捉え直すこと。それによって本書に記されたような、いくつかの興味深い試みが実現されています。みなさんが、身の回りのノイズと対話し、あたりまえを捉え直す方法の参考にしていただければと思います。」前書きより

【ノイズを設計する-あたりまえの建築を目指して- 刊行記念展】
日時:2013年7月20日~2013年8月23日
場所:プリズミックギャラリー
詳細:www.prismic.co.jp/gallery/works47/

【ノイズを設計する-あたりまえの建築を目指して-】
彰国社:www.shokokusha.co.jp/?p=4988

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