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納谷建築設計による「豪徳寺の住宅」

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納谷建築設計 (Manabu + Arata / NAYA Architectsによる世田谷区の「豪徳寺の住宅」のオープンハウスに行ってきました。

 敷地面積50m2、建築面積32m2、延床面積95m2。木質ラーメン構造、3階建て。

 敷地は近隣商業地域のため、北側斜線もなく、許容建ぺい率も80%の地域。ご覧のように三面に隣家がぴったりと迫る条件だ。

 施主はこの敷地条件で「明るい家」を望んだ。そこで思い切って南側のほぼ全面に開口を設け9つに分割した。

 玄関を入ると開口の内側は3階まで吹き抜けの階段室で、居室はその階段室に向かって全て開放している。

 視線を下に戻すと左側から下足入れ、ウォークインクローゼット、トイレ、浴室、主寝室と一直線に並ぶ。

 浴室。

 主寝室。各室にはカーテンが付く予定。ガラスには乳白色のシートが貼られているので外部からの視線はない。

 1階の奥から見上げる。吹き抜けの高さは7.5m。

 2階へ。外観で9つに分割された開口の意匠は、室内にも継承し9つに分割されている。

 2階LDK。ご覧のような明るさを実現。

 開口は2階で2.1m×2.1m、他の階も大体同じ大きさ。手前の窓枠下部には植木鉢が置けるように凹みがある。凹みはにFRP防水がされている。


 キッチンの背後はパントリー。こちらや1階クローゼットの壁は本漆喰をご主人自らが塗り上げた。 

 読書好きの施主のためにマガジンラックを作り付けた。マガジンラックの上など北面にもいくつか開口があるが開き戸で覆いがされている。

 3階へ。手前からライブラリー、サンルーム、子供室と連続する。

 ライブラリーは落ち着いて読書できるようダークな色調に仕上げてある。


 サンルーム。外部の物干しスペースはないのでここで洗濯物を干す。 

 網入りの大きなペアガラスの設置は7、8人掛かりだったそうだ。この面を支えるため柱・梁には120×300の木材が格子状に入っている。

 子供室はこの住宅で一番明るい部屋だ。 3階の床はウォールナット、アッシュ、パインと三種類張られていたのにお気付きだろうか。
ちなみに1階は構造用合板、パイン、ウォールナットが張り分けられていた。


悪条件の敷地では時に思い切ったことが必要になるが、ここでは南側をほぼ全て採光に特化した開口にし(一部開閉も可能)気持ちのいい空間を生みだした。

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