新関謙一郎/NIIZEKI STUDIOによる賃貸店舗「元代々木プロジェクト」の内覧会に行ってきました。小田急線・代々木八幡駅、千代田線・富ヶ谷駅から7~8分の場所。
歩道を歩いて近付くとこのように見えてくる。敷地はほぼ直角二等辺三角形で、敷地なりに三角形の平面を持ち、壁2枚、天井1枚だけで成立している建築。
山手通り沿いで、歩道の拡幅で生まれた変形地と思われ、使い道がなく長年放置されていた敷地を施主が購入し、「何か建てられないかな?」と新関さんに依頼があったそうだ。
照明も空調も見当たらない。
天井の頂点高さは6m。
階段状に整然と組み上げられた木材はツーバイ材、壁が2×8、天井が2×10。
軒は30mm角の無垢鉄柱が2本支持している。柱なしでも十分持つが、クリープでほんの少したわんでくることが予測され、そうすると中央のエントランス部分に集中して雨が流れてくることを避けるため。
軒下には縁側を設けた。周囲には全く腰を掛ける場所はないが、突然街に居場所が生まれた。
ガラスファサードは新関さんにとって初めてだそうだ。
街を切り取る全面開口。縁側のデッキ材はしばらくすれば退色しグレーになるので、内部がそのまま連続して見えるよう想定されている。
新関謙一郎さん。「形を決めて直ぐに、構造を長谷川大輔さんと検討しました。単なるパネル構造では面白くないので、汎用のツーバイ材を使ってコストを抑えながらユニークなものができました。 "小さいのに大きい” 、 "目立たないが存在感がある” 建築を目指しました。」
徒歩15分程離れた井の頭通り沿いには、新関さん設計の「OYM」があるので行ってみた。
【元代々木プロジェクト】
設計監理:NIIZEKI STUDIO(新関謙一郎、上島直樹)
構造設計:長谷川大輔構造計画
施工:株式会社 青
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