川辺直哉建築設計事務所 (Naoya Kawabe Architect & Associates) による鎌倉の住宅「材木座プロジェクト」のオープンハウスに行ってきました。二人の施主によって同じ敷地に、二棟が建てられた珍しいプロジェクト。
敷地面積243m2。左のY邸が建築面積37m2、延床面積74m2。右のM邸が建築面積39m2、延床面積78m2と若干異なるが見た目のボリューム感、切妻屋根のシルエットはほぼ同じに見える。
こういう場合敷地の境界などはどうなるのか気になるが、接道から続くアプローチ中央の飛び石が境界だそうだ。しかもアプローチは偶然4m幅あるのでもし片方が土地を手放しても2m接道が出来るという。
敷地の奥より。芝を敷き詰め、コナラやクスノキ、果樹などが植わる庭は共用部として使う。敷地の奥(手前)に向かって盛り土をし起伏を持たせた。
海に近い鎌倉の風土に合うようにと、造園は地元の本田浩/Honda Greenに依頼した。
それでは先ずY邸へ。
玄関は引戸。ポーチには横長に庇を設け縁側の雰囲気を作った。
1階DK。2面の開口から庭を眺められる。隣のM邸とは開口が正対しないように配慮されている。
テレビがあるがここはダイニング。
キッチンの奥は土間の納戸が設けられている。アーチ型の扉が奥さまのお気に入り。
2階にリビング。こちらにはテレビがなく、家族共用の大きな書棚が設えてある。
反対にはバルコニー、主寝室、畳スペース+納戸。
ソファーの背後には子ども室が二つ並ぶ。
次にM邸へ。盛り土による隆起が分かる。
Y邸とは打って変わって、玄関には亜鉛メッキされたフレームのガラス扉。
玄関のすぐ右に水回り。
そしてDK。
キッチンではどこに何があるか一目で分かるようにと棚のみの収納。
1階の床は全面モルタル仕上げで床暖房が入っている。(石油ストーブを見て、非常時には電気を使わない暖房器具は重宝するだろうなと改めて思った)
L字型リビングの奥は両家の子どもたちの “たまり場” になっていた。
2階にはスタディースペースを中心に、左に子ども室、右奥に納戸と主寝室。
3人分の子ども室は横並びに。
子ども室には机はなく、ベッドと私物のみ。狭く机を置かないことで...
このように自然と子どもたちは共用部に出てくるそうだ。
特注の木サッシュ窓。下に見える鍵の取付が泣かせる。
くっきりと切り抜かれた開口からは四季を感じる木々が眺められる。
この日、川辺事務所はビールサーバーを用意し、お施主さん達によってBBQ大会が開かれる予定だったが残念ながら雨で夜に延期。幸い午後から雨は上がり沢山の見学者が集まった。(それでもビールや軽食はご馳走になりました。ありがとうございます)
川辺直哉さんは「共用部以外は基本的に両者個別の要望を伺いました。敷地に対してどのような配置、外観デザインにするか、庭をどのようにするかなどを提案しながら進めていきました。趣味趣向はそれぞれ異なるお施主さん達ですが、価値観が非常に近いので成り立ったのだと思います。」「お一人ではなかなかこれだけの敷地は持てませんが、広い敷地を互いにシェアし合うことでとても豊かな住まいが出来ました。」と話す
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