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黒崎敏によるソウルの住宅「SBD 25」

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黒崎敏 / APOLLO ( Satoshi Kurosaki / Apollo Architects & Associates) による韓国はソウルの住宅「SBD25」。

 敷地面積372m2、建築面積110m2、延床面積212m2。RC造地下1階、地上2階建て。
場所はソウル郊外の城北洞(ソンブクドン)。古くからの屋敷や各国の大使館や公邸なども並ぶ高級住宅地。
 敷地はかなりの傾斜地で、奥から手前に向けてすぼまる三角形をしている。正面を向いた開口は北東向き。

 北側のエントランスから1階と2階を見上げる。建ぺい率は30%、容積率60%とかなり厳しいので、傾斜地を活かし敷地をほぼ全面地下化した。

 反対の南東側から。

 エントランスを入ると出迎えてくれるのは韓国人アーティストBAE SE HWAによるウォルナットのベンチ。

 左を向くと大きなドライエリアと1階の庭に繋がる階段。左側には水回り、メイド室、ジムへと続く。地階には他に4台が収まるガレージがある。

 ドライエリアからの階段を上がって庭へ。韓国伝統のアンマダン(中庭)のように表現した。


 1階LDK。施主は北欧ヴィンテージファニチャーを扱う実業家。それらの家具やオーダーメイドの家具とを融合、かつデリケートな仕事を求められたため今回黒崎さんに声がかかった。

 また今後、複数の建築家住宅を展開することで城北洞周辺の住環境の底上げを行うことも託されているそうだ。
ちなみに手前は韓国人デザイナーBAHK JONGSUNによるダイニングセット。

 メインキッチンとその後ろにはセカンドキッチン、トイレが納まる。さらに奥は戸で仕切られベッドルーム、クローク、浴室などのプライベートゾーンになる。


2階へ。右下にはエントランス周りの空間が覗く。

 階段を上がって奥まで行き振り返る。15mほどもあるトップライトから左のゲストルーム(2部屋)に光が入るよう、ハイサイドウィンドウに向かって梁が斜めに架けられている。

 ゲストルーム。

 ゲストルームが並ぶ廊下を抜けるとファミリールームからは城北洞の街並みが一望できる。(photo: Masao Nishikawa)

 この螺旋階段は1階のプライベートゾーンとダイレクトに繋がる。

 西側の角にも屋外螺旋階段が。地下から屋上のルーフガーデンまでを繋ぐ。

夕景ではホテルのロビーのような空間が見える。
「この家ではアーティストやデザイナーによる家具や現代美術が並ぶため、その背景となる建築空間に求められたのは、作品を受け止めるためのニュートラルな意匠や心地よい余白。時を経ても生活や周辺環境の変化に順応できる物質としての強度と包容力が必要だと思います。」と黒崎敏さん

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